夢小説


□筒抜け
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今日は十番隊は道場で基礎訓練の日
ほかの隊とする合同戦闘訓練では無いので 外ではなく道場。
副隊長松本乱菊は先ほどから ぶつくさ文句を言っている

「基礎訓練嫌いなんですよぉ。男ばっかの道場…毎回凄い臭いんですから」

金のふわふわした毛を珍しく結い上げている副官はとても 妖艶だった
綺麗なうなじにみとれる
本当に美しい
そんな自分の想いを止めるかのように口を自ら開く

「仕方ねぇだろ。基礎あっての本番だ。ちゃんと見てやらねぇとな。俺達だって例外じゃねぇ 基礎あってのだな…」

「はいはい。わかってますよ たいちょ」

松本は面倒くさそうに隊長である日番谷をあしらう。

「てめぇ…」

ガラガラ…

日番谷の言葉をさらに無視し松本が道場の扉を開ければ既に 隊員達がきちんと列をなしている

「お早うございます!!」

と隊員全員が一礼する

「おはよう」

と日番谷が

「おっはよぉ!」

と松本が手を振りながら言う

「ん?あれ??」

素早く前一列の隊員を見てから松本がニ列目に居た三席に声をかける

「新しい子達?」

「はいっ 勤務は四月からでありますが特訓に出てみたいという申し出がありまして」

と三席は頭を下げる
それに続いて

「宜しくお願いします!」

と若々しい声が響く 勤務する隊は決まっていても、まだ院生
緊張がかなり見える

「良いですよね?たいちょ」

「ん。構わん。」

松本はじゃぁ…と軽く手をパンパンと叩く
すぅと一度息を吸い込むと

「構え

と腹から声を出す
それと同時に隊員達も木刀に手をかける
松本自らも木刀に手をかける

「壱!!弐!!」

松本に続き隊員たちも真似て行く
15分もすれば 汗がじんわりと額を濡らす

日番谷は隊員たちへ目を配っていたが さり気なく想い人へそれを移す

こめかみ辺りと前髪が汗に濡れて 先ほどより更に色っぽくなっている

(なに考えてんだ…俺。
熱気にやられたか…)

そこでまた 松本へ視線を戻して 日番谷はぎゅっと胸の奥をつままれた感じに眉をよせた

「そうじゃなくてね こうして?」
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