夢小説


□移せば治る
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十番隊 隊舎ではいつもとは違った乱菊の姿
熱心に机の上の書類を片付けている
そんな乱菊を気味悪く思ったのか 日番谷が恐る恐る問う

「どうしたんだ 松本。何か欲しいもんでもあるのか?」

「やぁですよぉ 欲しいものくらい 自分のお給料で買えますからぁ あたしをどんな女だと思ってるんですかぁ」

そう軽口を叩きながらも 目線は書類へと 手はせっせと動いている
そうなると 益々気味悪く感じて

「お前 熱でもあるのか…?」

と日番谷が心配そうに乱菊に近づく
といきなり乱菊が「終わったぁ!」と勢い良く立ち上がった

なっ いきなりなんだてめぇ

とバクバク鳴る心臓あたりをさすりながら 日番谷が睨む

「いぇ その…熱があるのはギンでして 流行りの風邪を吉良からもらったらしくって
四番隊で もう薬もらってきたんで 届けてきまっす」

仕事は…と続けようとして 乱菊の机の上が綺麗になってるのを見て 日番谷は言葉を飲み込んだ

「…午後は非番にしてやる」

ボソッと呟いた日番谷に乱菊は目を見開いてから満面の笑みを浮かべ抱きついた

「たいちょ やっさしぃ

凶器でもある乱菊の大きな胸がグイグイと日番谷の顔に押し当てられ プラス香水か何かのとても良い香りのダブルパンチに日番谷は頭がクラクラした

「てめぇ 毎度毎度殺す気か!!」

「おこっちゃ やぁですょ。でも 本当にありがとうございます」

と乱菊はペコッと頭を下げた

「…うるせぇ 早く薬持って行ってやれ」

日番谷は目の前の書類を見ながら ボソッと呟いた

「はぁい」

乱菊もまた振り返らず ギンの元へと足を走らせた
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