願望小説

□家族三人 子育て奮闘記
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‥ひなた1歳‥

日増しに父親に似てきている
幼児にしては
細身な所も父親譲りだ
銀髪も大分伸びてきた

言葉は単語がチラホラ出てきている
「わんわん!」

ひなたは嬉しそうに
犬を指差している

「そうね あれはわんわん」

乱菊もまた嬉しそうに頷く

「じゃぁ あれは?」

と 前からやってきた
恋次にギンが指をさす
ひなたも真似をして
恋次を指差す

「わんわん!」

「…ぷっ」

恋次の隣に居たルキアが思わず吹き出す

「んなっ!会ってそうそう
いきなり犬呼ばわりってなんすか!」

恋次は不満そうに
乱菊に呟いた

「あはは!生き物全部ひっくるめて
゛わんわん゛なのよ♪」

「苛めんといてな うちの可愛い僕ちゃんを」

ギンはひなたをギュウと抱きしめた

ひなたはそんな父を振り払う勢いで
恋次に腕を伸ばしている
なぜか ひなたは恋次が大好きだった

「おぅ ひなた こっち来るか!」

ひなたはうんうんと頷く
ギンは不満気にひなたを渡す

「ひなは恋次好きよねー
何でかしらねぇ」

「ひなたにはわんわんに見えとるんやない?」

すっかりへそをまげたギン

「重くなったなぁ ひなた!」

恋次はひなたの成長に目を細めた
微笑み合う恋次とひなたの方が
何だか父息子のように見える

「そないに重いんやったら
ボクに返し」

大人気ないギンに乱菊は苦笑いし
ギンは恋次から無理やりひなたを
引っ剥がそうとした

「いやぁ!!」

ひなたが抵抗する
といきなり ひなたの霊圧がブワリと上がった

「!!!???」

恋次とルキアは目を見開いて
ひなたを見ている
ギンと乱菊はやれやれ…といった表情をしている

最近 成長するに従って
ひなたの霊圧もどんどん成長していた

死神同士
ある程度 霊圧は持って生まれると思っていたが
想像以上だった

まだ幼いひなたは
霊圧を上手くコントロールできるはずもなく
それにギンと乱菊は頭を悩ませていた

「反抗期なのよぉ ひなた」

乱菊は恋次の腕の中で
ニコニコわらうひなたに
苦笑いを浮かべた

「こりゃ 手強いっすね…」

恋次もルキアも同じく苦笑いを浮かべていた
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