・・・ぷふぅ・・ぷはぁ・・・・・・・
目がかすんで何も見えない。聞こえない。
さっきまでとても苦しかったけど、ぼーとしてきて、体を動かすことができない。
(・・そうだ・・・・今、水の中なんだ・・・
湖の中で私は溺れて・・死ぬんだ・・・。)
自分が驚くほど落ち着いていることにさえ気づかないでいると、ふと体を抱きしめられた。
(ア・・ノゥ・・・?)
抱きしめ返したくとも彼女にできることは何もない。
彼は何かを言うと、そのまま離れていった。
(生きて・・・。あなたが生きてくれればそれでいい。)
彼女は今までの出来事を思い出しながら、意識を失っていった・・・。