You change the world.
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部屋に戻ると疲労感に襲われベッドへ倒れ込む
(なんかすごい疲れた…)
瞼を閉じるとすごい音と共にイルミが飛びついてきた
「心配した」
「怪我はない?」
めったに感情を表に出さないイルミをここまで狼狽させた罪悪感が湧き、回した手で背をさすりながら何度も呟く
「ごめんね…」
「すぐ船を用意させるから帰ろう」
「…私なら大丈夫だから予定通り帰ろ、起きて待っててくれたんでしょ少し休んで」
「…あやめがそう言うなら…」
「ねぇこうしてると昔を思い出さない?イルはいつも私のベッドに潜り込んで来てたよね」
「寂しいから一緒に寝てって泣いてたのはあやめでしょ」
「違う!イルだよ」
「あやめだよ」
「…そうだね、最後はイルに抱っこされて寝てたっけ」
厳しい修行の毎日も今となっては懐かしい思い出話
イルとおしゃべりしながら寝るなんていつ振りだろう…
慣れ親しんだ安心感が眠りを誘い瞼が落ちる
「もう何処にも行かせない…」
イルミの言葉が届く前に深い眠りに落ちていた
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