You change the world.

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朝からどんよりとした空を眺め、窓の外に伝う水滴を指でなぞる

雨の多い時期だと聞いていたが3日も続くと流石にウンザリする

早く来なきゃ良かった。雨は嫌いだよ…

止まないかと淡い期待で外を眺めていたがいい加減お腹が空いて限界

時計を見ると10:50
仕方なくレインコートを掴み部屋を出る

人間はやっぱり三大欲には勝てないらしい



「あやめ、おはよう」

「おはよう、今日は随分ゆっくりなんだね」

「うん」

ガウン姿で新聞を広げソファーでくつろぐ男に嫌みのつもりで嫌味を言ってみるが響かない

いつもの事だと分かっているが今日は突っかかってしまう

「何回も言ってると思うけど、わざわざ隣の部屋に女を連れ込まなくても良いんじゃない?ベッドルームは他にもあるんだから」

「あやめ、俺も何回も言ってるけどあやめがその気になってくれたら解決するんじゃない?」

「イルミ…しつこい」

起きてから何度目の溜め息だろ…今のが一番深いはず

「少し出てくるから」

「雨やんだの?」

「まだ」

「珍しいね、雨の日の外出なんて」

「いい加減ルームサービスのメニューに飽きた、何処のホテルも似たり寄ったりなんだもん………シャワー終わったみたいね…」

面倒に巻き込まれるのは勘弁なので早く部屋から出ようとしたとき声が掛かる

「今夜だからね」

言われなくても分かってる今すぐにでも終わらせて帰りたいくらいなんだから

心の中で愚痴りながら専用エレベーターに乗り込んだ




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