You change the world.

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誰も居ないだろうと戻ってきたホームに人の気配、照明を落とした自室にあやめが帰って来ていた。


今夜戻ることがないと思っていたあやめがここで寝ているという事はシャルと一線を越えたわけでないと物語ったている


ただ女を連れてる俺を見せたかった…まんまとシャルにやられたって訳か
あのまま最上階のバーにでも行ったんだろう、こんな安い芝居に騙されて余裕のない自分に笑いがこみ上げてくる


しかしシャルには感謝しなくてはならない、この身体に根を張る感情が嫉妬だと気づかせてもらった

あやめが愛しいと分かったからには誰にも渡す訳にはいかない。

俺は狙ったものは必ずものにしてきた、例え相手が仲間とはいえ手を引く事はしない





太陽が昇り始め日中でも薄暗い部屋でも夜明けを感じる
窓から僅かに入り込む光で浮かんで見えるあやめを見ながら考える

昨夜の真実を話すべきか、誤魔化すべきか

ハーディーとは体だけの関係と言ったらあやめがまた一線をひいてしまうのは目に見えてる、だからと言って初めて側に置きたいと思える女に最初から嘘を突き通すことがベストでない。嘘がほつれた時の被害は多大なものになるだろう。

頭を乗せた腕が痺れてくるほど考えても最善の案は浮かんでこない

シャルと一緒の所を見られた気まずさからだと思っていたあの表情は何を表していたのか、もし僅かでも俺を意識してのものなら何か糸口が掴めるのだが





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