You change the world.

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メイドの先導で長い廊下を進む
既に部屋の中で裾を踏み転けてしまったので、思いっきり捲り上げバサバサと音を立て歩く姿は優雅とは程遠いたち振る舞い


ダイニングに到着すると既に自分以外は全員席に着いていた


「お待たせいたしました」

引きつりながなも笑顔を造りイルミの横に座る


「おじ様、ゼノじい、マハじい、お久しぶりです」

「ゾルディック家が全員揃うのはいつ振りかの、主役も揃ったし始めるとしようかの」

ゼノじいの言葉を合図に食事が運ばれる

シルバ「時々イルの仕事を手伝ってるみたいだが他には何かやってるのか?」

「今のところはそれだけです、充分生活していけますので」

ゼノ「これからはわしの手伝いもしてくれると嬉しいんじゃがな」

「ゼノじいの頼みならいつでも手伝いますよ」

シルバ「これからは朝食くらい食べて帰ればいい、ここはあやめの家なんだから」

やっぱりミケと遊んでるのばれてた、勝手に出てった手前顔を見せるのは躊躇してたんだよね、おまけに暗殺以外の事をやってるなんて言えない


これまでの生活や近況など至って普通の家族の会話が続き食事は滞りなく終わった。

何か在るんじゃないかと疑って神経を尖らせていたので食事の味なんて分かったもんじゃなかった

(まあ分かったとしても不味いんだけどね、せっかくの食材が勿体無い)


シルバ「そう言えばイルから何か報告があると聞いてるが」

イル「うん、俺あやめと結婚するから」

口に含んでいたコーヒーを吹き出す

キル「あやめきたねーな」

「何その話、聞いてないんですけど!」

イル「今初めて言ったからね」

「訳わからないよ、そんな話をするなら帰る…」

テーブルを乱暴に叩きつけ立ち上がると体に違和感を感じる、痺れる手を見ると震えていた

(何?)

膝に力が入らなくなり倒れるのと同時に目の前が暗くなる、最後に残っていた聴覚で自分の名前を呼ぶ声を聞くのを最後に意識を手放した…




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