本3 その他CP

□SUITE POOL
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サカセラ(軽くゴトタツつか色々?)
『目撃!』の続き?。





 石神と堀田のキスシーンをうっかり目撃してしまいいたたまれない椿…とジーノのキスシーンを不本意ながら目撃してしまった後藤と達海がクラブハウスに居た。




「ったくアイツらは…ここをドコだと思ってんだ」




 呆れる達海が横に居る後藤を睨むように見た。




「何だ?達海…」




 睨まれる要因なんて今は思いあたらない。




「貸して」




「は?……っ…」




 ぐいと近づいて来た達海の顔にたじろぐ間も無く後藤は唇を塞がれた。




 急な達海の行動だったが長い付き合いだし理由は何となくわかってしまったから後藤も逆らわず応じた。




「…っ…ぅ…、達海…。さすがにディープキスは無いだろ…」




「…ん…、何事も負けんのが嫌なんだよ」




(…張り合わ無くても)




「…ここを何処だと思ってるんだ?」




 後藤に台詞をオウム返しされ、一瞬きょとんとした達海は幼く見えて可愛いかったが、直ぐに悪戯っぽく笑ういつもの達海に、何やってんだろうなと後藤も苦笑気味に笑い返した。















「…………堺さ〜ん」




「ったく、どいつもこいつも!」




 と、軽くキレ気味の堺。




 上記を連続で目撃した不幸な二人。半分泣きそうになり困り顔で情けない声を出す世良にやれやれとため息をつき、見たく無いものも見てしまいキレたくもなる(笑)。




 別に良いんだけど、仲が良いのは良い事だし…。




 知らない間にフルオープン感が否めないが、チーム自体がオカシクなってるわけじゃ無いし…(いやオカシイか?)良いんだけど(←ちょいヤケ)!




「…………」




 連続目撃に精神的についていけなかった(そりゃそうか)後輩を横目で見ながら堺は大きなため息をついた。




 しかし、若いから(?)順応性が高いのか自分を見て来るほんのり半泣きの世良は、暫くすると頬を染めて異様な熱視線を送って来ている気がして、堺はぱっと視線を逸らせた。




 直ぐにがぁんと漫画みたいな擬音を出してしゅんとする世良をわかりやす過ぎる…と思いながら背を向けたから背後からひしひしと伝わってしまい頭を掻いた。




 今すぐここで同様にしろって事だろうな。




(…出来るか!)




 まぁわかりやす過ぎる馬鹿な後輩だけど…いや、だから可愛いし出来るなら今すぐしてやりたいが…。




「………………………」




 前言撤回。




 チームはともかく俺がオカシイ…。




「…………あのな、世良…」 




「駄目すか?」




 右を見る。




 次に左。




 後方と…念の為(?)前方も。




「周りを確認してもしねーっつの」




「えー!」




「えー、じゃ無ぇよ。って近い!離れろ」



 堺を捕まえるようにしがみついて、それこそ唇が触れそうなくらい世良が張り付いて来るから、多少は可哀相かな…と思ったがぐいーと離すように押し返した。



 自分達がこれだけ目撃したんだから、こんな所でしたらこの流れじゃ確実にまたさらなる目撃をされ兼ね無い。




 場所はクラブハウス内。…やっぱり危険だ。



 大体、性格上自分がこんなとこでするなんて有り得ない。




 そんな目で見んな。




 堺から剥がされてしゅんとなる世良に堺は再び大きなため息をついた。




「………………」




 帰るぞ、とぐると向きを変える堺にウスと小さい声が背中から聞こえた。



 そこから建物の出入口まで少し歩くと階段がある。




「……っ…わぁ…ッ」





 ぐいっと堺に引っ張られビックリして大声を上げそうになる世良の口は片手で押さえて、反対の手は世良の肩を抱き寄せる。



 急に近づく堺との距離に口を押さえられた世良が目を丸くする。




「さ、堺さんッ…」




「大人しくしてろ。ここなら覗き込まれない限り見られ無ぇし…」



 階段の壁の影に隠れるようにして入り込むと、世良を抱く肩への手に力を込める。




「…………ッ」



 急だったから。



 本当に急だったから堺に肩を抱かれていつも騒がしい世良もぱくぱくと口を開くものの言葉が出て来ない。



 明から様に動揺する世良に思わず堺がふっと笑う。




「何硬くなってんだよ、お前」




「べべべ別に!そっ、そんな事………っっ」



 つい、と堺の顔が近付いてきて世良の顔が真っ赤になる。




「さっきは平気で迫って来たのにな」




「…ひゃ」



 目尻のあたりに堺の唇が軽く触れ世良は益々身体を硬直させる。




「さささ堺さんがっ…だってっ、さっきと全っ然、違……」




「うるせぇな。良いからこっち向け」




「〜〜〜〜〜ッ!!」








 ぽふ






「……は?…あ、あれ?」





「馬鹿」



 


 頭を堺にわしゃわしゃと撫でられぽかんとする世良の視界にはにっと笑う堺。くるっと向きを変えてさっさと歩いて行ってしまった。 




「な、な…」




(キスされっかと思った)



 惜しいような悔しいような…つか、すっげードキドキした…ヤバイって堺さん格好良すぎ…とか色々な事で頭がめ一杯の世良。




(こ、腰抜けそー)





 まだドキドキする心臓を押さえて、はぁとため息。



 そこでハッと我にかえり、大分小さくなった堺の背中を見て走って追い掛けた。















おわり
 
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