本5 その他CP

□過熱−ゴトタツ編−
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ジノバキ『過熱』の続き
(単発でも読めます)

ゴトタツ ※裏注意!





 昼間は騒がしいクラブハウスも夜は静かだ。



 今日の仕事を終えて、ここへ住まう住人に一声かけて帰宅しようとした後藤だったが聞き慣れた声が背後からして振り返ると当の住人である達海に腕に抱き着かれる。




「ゴトー」




「どうした?」




「別にぃ♪」



 意味深な笑みを浮かべて達海が見上げてくる。気のせいだろうか…何と無く熱っぽい視線にどきりとした。



 それから半ば強引に掴まれた腕を引かれ、達海の部屋へわけもわからないまま連れて行かれた後藤。そんな達海の気まぐれ等日常茶飯事なのでこのくらいは慣れたものだ。



 ぼすっと先にベッドへ座ったのは達海。




「あれ?シーツ替えたのか?」




「まぁね」




「サイズ合って無いみたいだが…」




「まぁねー」



 部屋の僅かな変化を気にしながらまだ立ったままの後藤を、達海は引き寄せ軽く口付ける。




「…達海」



 熱っぽい視線は気のせいでは無いな、と達海の気ままなスイッチに後藤は眉を下げた。そんな後藤を知ってか知らずか悪戯っぽく笑う達海が顔を近づけたまま話を始める。




「…さっきさー、ジーノと椿がココでシてたんだけど…多分」




「…は?」




「そーゆーのちょっと興奮し無ぇ?」




「……あのな」




 妖艶な笑みを浮かべる達海にぎゅ、と手を掴まれ誘導されてズボンの上から達海自身に触れさせられる。思っていたより形を示していて後藤は驚きつつ息を飲んだ。




「…っ、…後藤…」



 強請るような視線は少し泣きそうにも見えた。一呼吸し観念したように後藤は達海へ口付けて、まだ達海自身に押し付けられた手をそのままズボンの上から動かす。




「んぅ…、ん」



 ぴくりと達海の身体が震える。徐々に硬度を増して…そこは布ごしでもハッキリわかる程になる。




「…や、だ…め…、後…藤ッ」



 ぐっと更に引き寄せられて後藤はベッドへ片膝をつく。首にかかる達海の息がとても熱い。ユルリとその唇は後藤の耳元で「それじゃ足ん無い」と囁く。



 いつもながら達海のペースなのが悔しいが、まんまとそれにかかる自分も自分だと後藤は苦笑する。達海をベッドへと押し倒しズボンを下ろすと今度は直に自身に触れた。




「ん、あ…っ」




「…達海…、もう濡れてる」




「…ぁ…ん、…ッ…ごと…早…くっ」



 先端を濡らす蜜を業と音をたて指先で弄ると達海の腰が揺れる。




「…本当、煽るよな…お前は」




「…嫌…じゃ…無いくせに…っ」



 ニヤリと笑う達海はこんな時でも勝ち気で、それを見て何故か甘やかしたくなるのは相当な末期だと後藤は片隅で思う。



 頭を撫でて額に口付けると「擽ったいって」と言いつつも心地良さそうなのが猫みたいで可愛い。



「ンッ…後藤…」



 すっかり勃ちあがったそれから溢れてくる蜜を纏わせ後藤は指を達海の秘部へとあてる。ゆるゆると刺激し丁寧に解していくと達海の声色が一層甘さを増した。




「…あ、あっ…」



 柔らかくなってきたそこは一気に熱くなり蕩けそうで指の本数を増やしてもすんなり飲み込んだ。昔から変わら無い達海の弱い所を摩れば少し前の余裕も何処かへ行ってしまったようだった。




「ん、…あっ、あ…ッ」



 びくびくと感じてしなる腰が色っぽいと思った。シャツを捲り空いてる方の手を滑らせその腰を撫でると大きく震えて予想に反して達海が早々に白濁を飛ばした。




「あ…っ…、はぁ……っは…ぁ」



 息を荒げ拗ねたような表情の達海と目が合う。




「可愛いな、本当に」



 つい緩む口元は抑えられず、達海が益々唇を尖らせた。




「……ゴトーの…ばか」




「ん、でも本当にそう思ったんだから仕方無いだろ」



 尖らせたままの達海の唇へ軽く口付け、次に捲り上げたシャツから露わになった胸の突起へ吸い付いた。




「…っ…ひ…ぁ、あっ」



 まだ達したばかりの余韻が残る達海の身体は感度が良い。舌で好きに弄ぶと自身は再び芯を持ち始め身体は小刻みに震え出した。



「ん、んぅ…っ、も、ゴトー…あんま…そこばっか…」



 あんまり反応が良いもんだから硬くなった先端を舌で転がしたり強めに吸ってみたりしていたら「赤くなったじゃん」と達海から抗議の声が上がりそれも何だか可愛いくて後藤が笑う。




「…幸せそーな顔しちゃってさー」




「幸せだよ、お前が此処に居てくれるだけで」




「あー、もう……、そーゆー事恥ずかし気も無く言う後藤に弱いんだよな、俺」




「それは初耳だ」



 赤い達海の頬に口付けて、指を秘部から引き抜いた。抜かれる感覚に達海が小さく声を漏らす。物欲しそうにひくつくそこへ後藤は少しずつ自身を埋めた。




「…大丈夫か、達海」




「…ふ、…ぅん…、ヘーキ…、…っ…本当、心配性だよ…ね…」




「そりゃ…」




「…ん、…っ…いー…から…早く…」




「…っ…こら、達海…っ」



 達海への身体の負担を気にして心配そうな後藤を余所に達海自ら腰を動かす。悦い場所に後藤のものがあたり意図して無くてもそこを締め付けてしまい後藤に焦りが見えた。



 達海がそれを見逃すはずも無く、にっと口角をあげる。後藤も何だか焚きつけられて負けられ無い気になり律動を激しくした。




「……ァ、あっ…ッ」



 中で更に質量を増したものが律動を繰り返す度に粘着質な音を立てるのと達海が自分の下で乱れる姿にぞくりと昂ぶる。筋肉が落ちた細い腰は白くて、抱くと見た目より更に細く感じた。




「ん、あ…あっ、駄…目、も…っ……イ…くッ」




「…達海…っ」



 ぐっと最奥にあたり後藤が達海の中で吐精するのと同時に達海も勢い良く二度目の熱を放つ。ふるふると震えて熱が止まるとくたりとベッドへ沈んだ。










「どんなコト、シたのかな?」




「…無粋じゃ無いか?」



 ベッドに横たわり暫く静かにしていた達海がふと口を開く。大人しいと思ったらそんな事考えてたのか…。それより何だか本当かどうか信じ難いがジーノと椿の事をまた言ってるんだとわかり呆れながら後藤は返答をした。




「だって、負けてらんねーじゃん」



 そう言う達海は何だか子供みたいで可笑しくなった。




「…じゃあ、次はどうシようか」




「へ?…あれ?…そーなっちゃう?」




「嫌いじゃ無いだろ」



 にっと意地悪く笑う後藤にまだ気怠さの残る達海の表情が焦りを見せた。



 俺も十分子供みたいだ、と苦笑する後藤だった。















おわり
 
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