本5 その他CP

□miraculously candy
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タンザキ 裏注意!





「ここのテイクアウト種類も多いし美味かったなー♪」



 家だからビールも後の事考えずに飲めるし、と丹波は楽しそうに笑っている。「外で飲んでも後を考えて飲んでる様には見えないスけどね」と赤崎が言えば、また更に笑った。酒を飲んだ丹波はいつにも増して明るい。…明る過ぎるかも知れないくらいだが一緒に飲んでいて嫌な気持ちになる事は無いし、場を盛り上げる等は苦手な赤崎は、こういう所は凄いよなと密に感心している。



 その丹波の横には空いたビールの缶が積まれている。何気にピシッと積まれた缶を見て変な所で几帳面だな、と再び丹波へ視線を戻した赤崎は呆れた口調で話しかける。




「つか、ビール片手にデザート食うの止めて下さいよ…」




「んー?美味いよコレ」



 ガミに教えてやろ♪…なんてサービスで付いてきたデザートを食べて、やはり丹波は楽しそうだ。



 本当いつも楽しそうだな、とそんな丹波をぼんやり眺める赤崎。丹波に付き合って飲んだビールの量は自分にしては結構飲んだ方だ。酒に弱い訳では無いが頬杖をつきふわふわする思考に段々意識も遠退く。




「美味いよコレ、ほら赤崎、あ〜ん♪」




「…ん」



 いつもならやるはずも無いこんな事も、言われるがまま素直に口を開く。




「……甘…」




「……………」



 珍しい赤崎の行動にデザートを赤崎の口へ運んだ後丹波は手を止める。赤崎に今の行動に変だったという自覚は無いから、手を止めた丹波に首を傾げた。



 そして、視線はその口元へ…。




「丹さん、クリームついてる」




「へ?」



 コドモかよ、とこれまた珍しくふっと毒気も無く笑う赤崎。その表情にドキッとしてクリームが何処についてるのかわからないが拭うのが遅れた丹波に更に追い撃ちをかけるように近づく赤崎の顔。




 ペロ




「…………!!!??」




「……やっぱ、甘…」



 そう言いながら、まるで猫が毛繕いするみたいに何度もクリームのついてた丹波の口の端を舐める。




「…ん…っ」




 どうした、赤崎!?と珍し過ぎて丹波も硬直したまま動けずにいた。




「……ッ…赤崎…っ」



 先程まで唇の辺りを舐めてた赤崎はゆるゆると丹波自身へと対象をかえる。まさか、そんな事されるとは思って無いから(まぁ食べちゃう気ではいたけど)さすがに丹波も慌てる。




「…ん、…ふ…ぁ」



 拙いながら一生懸命で何だか凄く可愛い。一気に身体が熱くなるのはビールのせいだけでは無い。頬を赤く染めて普段のキツイ目元もトロンとさせた赤崎の行為に心拍数が上がった。




 やべェ




 凄ぇ…可愛い




 可愛…




 …………………






「…だーっ!やっぱ、待て!赤崎ッ」




「……ん、…あ?」



 ぐいっと頬を持ち上げられ、行為を止められた赤崎は不服そうに眉間に皴を寄せる。




「…わ、いや…だから…ッ」



 止めさせたものの口の端を濡らして何やら色っぽい表情の赤崎に、理由を言うのも出遅れる。




「…だから…っ」




「…何なんスか」



 再び行為を始めようとする赤崎の肩を掴んで、一呼吸し丹波が口を開く。




「可愛い顔してそんな事しちゃ駄目だろ!!」








「……………………変な所で俺に夢見んの止めて下さい…」



 試合中でも見た事あるか?と思える真剣過ぎる丹波の表情に、呆れる…というより脱力した赤崎。しかし、次の瞬間には視界が反転して目を丸くした。



 見上げるといつも通りニヤリと余裕気に笑う丹波が視界に入る。



「…こーゆー事は俺がスるから良いの♪」




「…な、……っ…あ」



 ちゅ、と頬に口付けられてビクッと赤崎の肩が揺れる。飲んだせいでほんのり赤い肌に誘われるように舌を這わせるとその身体が益々震え出す。




「…ーっ、…ンんッ」



 さっきのお返しとばかりに今度は丹波が赤崎のものを口に含む。今日はいつもより反応が可愛いから、つい悪戯心に焦らすように舌で弄ぶとチラリと見上げた赤崎は困ったような表情で手の甲で口を押さえた。




「……や…」




「…………」



 ぽつりと声を発したものの力は無く、しかも悩まし気な表情で…この顔だけで自分が危ないな、と苦笑した丹波は一転して行為を激しくする。舌だけで無くゆるりと侵入させた指を動かせば、いよいよ赤崎の限界も近くなる。




「…ァ…っ、や…あ、…あぁッ」



 びくびくと身体を震わせ達した赤崎。




「気持ち良かった?」



 毎度ながら殴られるのがわかっていながらこんな事を聞いてしまう自分に呆れてしまうが、可愛いんだから仕方無い。濡れた手をぺろりと舐めて、拳が来るのに身構えるが一向にその気配は無い。あれ?と赤崎を見ればトロンとした表情のまま丹波の手を掴み、またペロペロと舌を這わせてきた。




「………オイオイ」




「…?…何スか?」




「…無自覚かよ…Σ」



 酒のせいだろうと、いつもより大幅割り増しで可愛い過ぎる後輩に目眩がしてくる。「どうなっても知ん無ぇからな」と解された秘部へ自身を埋めた。




「…ーっん、あっ」



 侵入する感覚にびくびくと身体を震わせ赤崎の呼吸が荒くなる。らしくも無く頼りな気に肩にしがみつく手も何だかとても可愛いくてクラクラする。




「…丹さん…大好き」









「…………ッ……」




「……えっ、ちょ…アッ……っ」




 耳元で小さく赤崎がそんな事を言うので、ただでさえ危ういと思ってた丹波はどうやら抑えがきかなかったらしい。




「…丹さん…早い」




「〜〜だってさー、お前…」



 弁解も苦笑いで情け無い顔をする丹波。予想外の赤崎の台詞にそれでもウカれずにいられ無い。ぎゅうと赤崎を抱きしめた。




「どーにかなるのは俺の方かもなぁ」




「…何言ってんスか」



 冗談まじりな丹波の言葉に良くわかん無ぇな、と赤崎が眉間に皴を寄せた。それより繋がったままだし、発せられた熱もそのままだし焦らされてるようで色々しんどい。




「…っ…も」




「あ、悪ぃ…一回抜くか」




「……ぃ」



 僅かに身を捩る赤崎に丹波が身体を離そうとすると赤崎に腕を掴まれる。




「…このままで…良い…から……早く…ッ」




「………ーッ」



 煽り過ぎだと何かもう可愛いにも程がある後輩を諌めるべきだろうか…。しかし、そう思っても身体は素直と言うか…再び質量を増した。




「……っんー…ッ」



 身体の中でそれを感じて、ビクンと赤崎の肩が跳ねる。ゆっくり律動を始めれば先程、中に放ったものが何とも淫猥な音を立てるから、かぁと赤崎の顔は真っ赤になり目を潤ませた。




「…ぁ…っ…んッ…や…」




 呼吸は荒くなり、頭の中はどうして良いのかわけがわからなくなる。こんな時に優しく宥めるように口付けられて頭を撫でてくる丹波に不覚だがドキッとした赤崎。腕が自分らしくも無く甘えるように丹波へ伸びた。




「…赤崎、こんな時に何で拗ねた顔してんだよ」




「………だって…」



 甘えちゃってる、のがどうにも不本意なのか赤崎の表情に丹波が苦笑した。




「…ぁ、あッ…」



 揺さぶられ、ぐっと最奥にあたり丹波へまわした腕に力が篭る。




「…ぅ…ン、…や…深…ッ」



 トロンと溶けそうな目を閉じて身を任せてるのがとても可愛い。更なる事をしたらどうなるだろうと突き上げながら赤崎のものへと触れ上下に扱く。




「ふ…ぁ、ぁっ、あ…ッ」



 一層抑えきれなくなった声を漏らして許容量を超える快楽から逃れようと赤崎が首を振る。頬から首へと伝うのが涙か汗かはわからないが赤崎がもう限界であるのはわかる。




「…ッ…あ、…丹…さ…」




「…ん?」



 荒い呼吸でたどたどしく名前を呼ばれ、正直余裕は無いが丹波は柔らかく笑みを返した。普段の赤崎からは想像できないが、不安そうな表情をしてたからそうした。何か言いたそうにしていた口元を見て唇を重ねた。



 繋げてるせいか何かわかっちゃった、とか思いながら深く口付けを交わす。安堵した赤崎の表情が何度も何度も思うが可愛いくて、丹波にも限界が近づく。




「…ん、ーんんッ…っ」




「…っ…赤…崎ッ」




 発っせられる熱は身体が宙に浮いているような感覚になる。まだ整わない呼吸で胸を上下させる赤崎の身体はくたりとベッドへと沈む。軽く鼻筋に口付けてよしよしと頭を撫でると、やっぱりちょっとだけ不本意そうにしながら吸い込まれるように眠りについた。












 一緒にシャワーを浴びたかったが、余程疲れさせてしまったのか赤崎は起きそうに無かったから身体を綺麗にしてあげて丹波も眠る事にした。その為にそれこそ身体の隅々まで触れたが、それでも起きない無防備さと先程の可愛いらしい姿を思い出して思わず手が出そうになったりしたが、何とか留めた。








 朝になり赤崎が目を開けるのとほぼ同時に丹波も目を開ける。




「おはよ」




「……はよ…ございます…」



 まだぼんやりした赤崎を見て、昨日の出来事がお酒のせいだったから覚えていないかもと過ぎる。




「昨日の赤崎、凄げー可愛いかったなー♪」




「…は?」



 覚えてるかどうかからかい混じりに振ってみる。




「…覚えててくんないとちょっと寂しいんだけど」





 こういう事はちゃんと互いに覚えて無いとね、と続ける丹波だが赤崎は黙ったまま素っ気無くクルリと背を向けてしまった。





 それでも




 赤崎の顔は見え無かったが、耳が赤いのに気づく。




 覚えてんじゃん♪




 どうしてても可愛い後輩を後ろからぎゅう、と抱きしめた。















おわり
 
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