Both sides

□Episode 2
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「よし、改めて紹介させてもらう。」



天馬たちが声を上げた数分後、鬼道と音無が現れ奏多を改めて紹介された。



「今日から、サッカー部に入る…」


「宝生奏多です。よろしくお願いします。」



とペコリと挨拶する。


雷門は新鮮味があるのか、少しソワソワしていた。



「でも、本当にいいんですか?女子が選手だなんて…」


「じゃあ、女子サッカー選手はいちゃダメって言うの?」


「そういう訳じゃないが…」


「ならいいでしょ。」


「試合はどうするんですか?」


「分からない、としか言えない。」



鬼道のあやふやな解答にスッキリしない。


だが、こうも言ってられない。なんたって三日後には準決勝なのだから。



「では早速練習に入る。春奈は宝生にユニフォームを渡してやれ。」


「分かったわ。じゃあ、こっちに来て。」


「はい。」


「空野さんも来てもらえる?」


「分かりました!」



と春奈は奏多と葵を連れてグラウンドを離れる。


残った天馬たちは個々に準備運動を始める。



「ねぇ!奏多ってどんなサッカーするのかな?!」


「ん〜…結構身軽そうだから、色んなことが出来そうだよね…」


「まっ、プレーを見たら分かるでしょ。」


「「百聞は一見にしかず」ってことわざであるじゃん。見なきゃ分からないよ。」


「そうだよね〜…」


「おい!パス練習だぞ。」


「あ、はーい。」


「天馬、一緒にやろ!!」


「うん、いいよ。」
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