×天馬

□お願い
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※剣城視点
※めっちゃ甘々



チラチラと雪が降る元日。


俺は天馬と2人で、近くの神社を訪れた。


さすがに元日に来ると人混みが激しく、途中で離ればなれになりそうだ。


そして、天馬は手を擦りながら「寒ぅ〜…!」と白い吐息を出す。



「やっぱり、元日に来ないほうが良かったんじゃないか…?」


「初詣は、元日に行くものだって!」



そう言い張りながら天馬は小さくくしゃみをする。


それを見て、俺は溜め息をして天馬の手を握る。



「…行くぞ。」


「つ、剣城…!?」



俺は天馬の言葉も聞かず、先を歩いていく。


人混みの中だが、気にせずにずっと歩いていく。


そしてついた先はーーーー1つの小さな鳥居の前だった。



「剣城、ここ…」


「なんだ?」


「いや、よくここまで来れたなぁって思って。」



と、天馬は笑顔を見せる。



「っ…!早くお参りするぞ。」



「うんっ!!」と天馬は元気よく返事をして、財布から小銭を取り出す。


俺も小銭を出して2人で一斉に賽銭箱に投げる。


そして、手をパンパンっ!と二回叩いてお願いをする。



なぁ、天馬。


ここってどんな神様がいるか知ってるか?


俺はこうお願いしたんだ。



ーーー天馬とずっと一緒にいられますように。って



ここは、縁結びの神様。


恋を叶えてくれる、神様なんだぜ。


これからもずっと一緒にいような、天馬。
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