日向ぼっこ
□はじめまして、美人さん
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えーっと…。」
初めまして。私は野風皐、小学5年です。
さて、目の前の美人さんは誰でしょう?
綺麗に切り揃えられた髪型…世間一般にいう“おかっぱ”です。
うわぁ、天使の輪が出来てるよ。いいなぁ…。
「…俺は男だからな。」
「えっ?!」
あれ〜… ?私、声に出してた?というか、これで男の子?ほんとに?
「心配するな。不本意ながら俺を最初から男だと見抜く奴は少ない。だから分かっただけだ。」
「へぇ…。というか、どちら様ですか?」
近所でこんな女の子みたいな子、みたことない。
「女子みたいで悪かったな。」
「うぇ?!」
読心術?!
このおかっぱ君怖っ?!!!
「コラ!皐、女の子みたいなんて失礼でしょ!!ごめんなさいね、蓮ニ君。」
マ三ー、私は言ってない!そこのおっかっぱ君が勝手に人の心を読んだんだよー!!!
あくまで思っただけ!!!
「俺は読心術など使えないぞ?お前が分かりやすいんだ。
俺は柳蓮ニ。
お前の隣りに引っ越してきたんだ。よろしく。」
お隣?お引越し?
…あぁ、だからマミーと(おかっぱ君改め)柳君のマミーらしき人が話してるのか。
「私は、野風皐。よろしく。」
何だかなー。子どもほったらかしにしないでよ、マミー!!
どうしたらいいのさぁッ!
「えっと…目、見えてるの?」
とりあえず会話を、と素直に思ったことを聞いてみた。