アキラ夢人
□第十章
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「なんであんた達がこんなところに…」
「ちょっと彼に用事があってね」
アルビトロは俺に向かって言った
俺が答えようとした時
「帰ってくれないか?」
「用は…ない…」
ナノとアキラが俺が答えるよりも先にそう言った
「いまは君達には用はないのだよ」
「彼と話をさせてくれないかい? 」
「だめだ」
『待ってアキラ、ナノ』
「 ユキト? 」
『それは…大事な用なのか?』
「大事なことだよ」
『すまないが…いまは…ちょっと疲れているんだ…明日…お前の屋敷に行く…それでもいいか?』
「かまわないよ」
『明日向かう』
「待っているよ」
「いまならやれるかなどう思うジジィ」
「そんなこと知るか」
「何をしているのですか早く行きますよ」
「ちぇっ」
「じゃあまたな」
そう言うとやつらは帰って行った
俺はアキラに支えられながら中に入りソファーに寝ッ転がった
「大丈夫か?」
『これぐらい平気だ』
『少し休めば元に戻る』
「………」
ナノは黙って俺のことを見ていた
『ナノ?』
「なんでも…ない」
『そうか…』
『少し…休ませてもらう…』
俺は静かに眠りに入った。
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