アキラ夢人
□第七章
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朝起きると近くのソファにアキラがいて反対側にはケイスケが寝ていた
俺は少し微笑みながら馬鹿だなと口にする
俺はアキラにお礼を言いたかった…だが逆になぜ助けたとも言いたかった…だから俺は黙って寝ているアキラを見てた
するとアキラは目を覚ます
『…結局…ここに…いたんだな…』
「あんたが…心配だったから」
「すまなかった…」
『なぜ…謝る』
「あんたは弟の情報を聞こうとしていた…だが俺が邪魔をした」
アキラはどうやらその事で謝っていたらしい
俺は少し怒るつもりでいたがいまのアキラを見てその気が全くなくなった
『もういい、気にしてない…弟のことは自分でなんとかする…』
『それに…助けてくれたやつを責められるか…』
俺はアキラに近づきアキラの頭をワシャワシャと撫でる
「…前の言葉…取り消す」
『はっ?…前の言葉?』
「ユキトが変わってないと言ったこと…」
「ユキトは変わった」
『そうか?…俺は昔から同じだ』
俺はそう言いアキラの隣に腰をおろす
「いや…変わった…俺が知っていたユキトはお礼なんて言わない」
『確かにな……なら変わったのかもな』
『俺が変わったならアキラも変わった』
『それに俺が変わったのはアキラのせいだ』
俺はそう言うとアキラの頭をじゃれるように軽く叩く
アキラは怒らず笑っていた
『…アキラ…』
「なんだ?」
『こんなことを…言うのはあれだが……手伝ってくれないか?』
「俺は最初からそのつもりでいる」
『…ありがとう…すまない』
俺はすこし気が楽になった
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