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キャラ崩壊注意!
こんなはずじゃなかった。
ペインは鬼鮫を前にそう思った。
***
二時間前。
ペインは小南と共にアジトの中を歩いていた。
アジトの中には、換金所に行った角都、団子を買いに行った鬼鮫、地面にもぐってどこかへ行ってしまったゼツ以外の全員が集まっていた。
各々好きなことをしている。
アジトに小南とゼツ以外の人間がいるのが嬉しいペインは先程からテンションが上がる一方で、飛段達に絡んでは鬱陶しそうに相手をされて喜んでいた。
そこで馬鹿なことを言うのがわかっていたのは小南だけではなかった。
しかしそれを止めようとはしなかった。
「なぁ、かくれんぼをしないか」
「死ね」
「一人でやってろ」
「顔面ピアスが…うぜえ」
「喋りかけないでくれ」
ペインが言ってから一秒とあけずに即答した四人。
だが断られるのには慣れているペインがそこで諦めるわけがなく、更に言った。
「やろうよ」
「黙れ、呪うぞ」
「うるさいぞ、うん。爆発させるぞ」
「今メンテナンス中だ。次喋ったらテメェのその顔面に突き刺さってる棒を穴という穴にねじ込むぞ」
「天照の炎が何度なのか計らせてくれないか?」
せんべいをかじりながら飛段は呪術用の棒を握りペインに近づく。
デイダラはジュースを飲みながら小さい爆弾をペインの元へ歩かせてポンっと爆発させる。
サソリはヒルコの関節をいじりながら低い声で恐ろしいことを口にした。
イタチに至ってはいつもなら見せない満面の笑みで写輪眼を発動させている。
さすがに命の危機を感じたペインが「わかった」と一言言えば四人はまた元の場所へと戻って行く。
普段ならばここで諦めるペインだが、今日は違った。
久しぶりにいる仲間。
ここで楽しまなければいつになるかわからないと、ペインのテンションは下がることを知らない。
そして思いついた、ペインだけが楽しい作戦。
今のペインに、先のことを考えるという思考は存在していなかった。