dream

□だって不安が消えない
1ページ/1ページ



今日は久しぶりの非番だ。総司も午前は非番らしい。土方さんが組み替えてくれたらしい。何も言わないでやっといてくれるなんて優しいな、本当に敵わないや。土方さんからの心遣いを受け取って、総司に会いに行く。朝も早いし、今なら千鶴ちゃんもいないだろう、と思い総司の部屋に急ぐ。

総司は縁側に佇んで空を眺めていた。
「そ、うじ…」
久しぶりに名前を呼ぶと声が掠れてしまった。
「ああ、どうしたの?」
「久しぶりに、非番貰えたから、話でもしよ、っかなぁて…思って、さ。」
総司の冷たい態度に怯んで言葉が途切れ途切れになってしまった。今もなお、こちらに冷めた視線を送ってくる。
「ご、ごめん。疲れてるよね、」
「いや、いいよ。喋ろう?」
朗らかな表情に変えて笑いかけてきた。
「ほんと!?」
「はは、そんなに驚かないでよ。恋人なんだから、ね?」
総司の口から“恋人”なんていうワードが出るとは思ってなかったから嬉しくて嬉しくて。

「でね、そしたらさ…」
「へえ。」
「土方さんが、怒っちゃって…」
話は私が一方的に喋った。総司は相槌だけで何も言ってはくれない。



総司の巡察に千鶴ちゃんが付いて行くらしい。



[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ