dream

□君の涙を拭うのは他の誰かの手
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ずっと大好きやった
。ありきたりな幼な
じみで仲良くて、さ
すがに窓の行き来は
危ないし、離れとる
しせぇへんかったけ
ども。昔からずっと
隣におって笑ってく
れる、これは永遠や
と思いこんどった。
君に好き人が出来た
っちゅーのを初めて
聞いたときは、ひた
すら邪魔ばっかした
んやっけ。最低やな
、俺。周りは仲いい
俺らを付き合っとる
と勘違いして、君が
困っとって。好きな
奴おるから否定した
いけど、俺に酷いこ
と言いたくないっち
ゅーに考えたんやな
。優しい奴やわ。ほ
んま残酷なくらい。
優しいから何やかん
やで、ほら結局ずっ
とに傍に居てくれる
んや。って俺が勘違
いして。なのに君は
他の誰かの話を顔を
赤らめながら話して
。悪女みたいやな。
好きやったあの子は
結局他の誰かのもの
になりおった。俺に
泣きながら、笑いな
がら伝えて来たんや
で?想い伝わった、
付き合えた、って。
遠くから来る足音は
他の誰かやろか。ど
うせまた君のことだ
。返事を聞いて嬉し
くて泣きながら駆け
出したんやろ?ほん
まは最後に、ぎゅっ
と抱き締めて髪を撫
でて涙を拭ってやり
たかった。他の誰か
んものになったら、
そんなこと出来んや
ろ?でも、結局出来
んかったみたいや。
ドアを開けて、他の
誰かの横を過ぎて歩
き、走る。こん時は
スピードスターで、
ほんまよかったと思
うわ。涙がぶっ飛ん
でくみたいやな。想
いもぶっ飛んでくれ
や、なあ。



君の涙を拭うのは他の誰かの手




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0518.私




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