BLtext

□運命なんて信じない主義だった
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※吸血鬼パロ

※訳ありバンパイアハンターシズちゃん×シズちゃんに狙われたバンパイア臨也

※静臨…に見える←

※シリアス甘

※自覚はあるから中二と呼ばないで!←

※流血、吸血表現あり

※ある意味鬼畜シズちゃん(not怪力)

※なんか病んでる(ように見える?)臨也

※心が綺麗な臨也…だと…!?←

※創作要素強









































「殺しなよ…。」


目の前の黒髪の男が、掠れる声で言った。


「簡単だろう…その引き金を、引けば良いんだ…。」


「…っ。」


薄暗く、じめじめとしたこの地下室…いや、用途を考えれば地下牢のここで、今俺は1人の男に向けて銃を構えていた。


両手を手錠で繋がれ、足枷をはめられたそいつは、部屋の角で力なく壁に全体重を預けて座り込んでいる。


「何を…ためらうのさ…それが、君の仕事だろ…?ハンターさん…?」


銃を向けられながら、そいつは弱々しくも、はっきりとそう言った。


駄目だ、何ためらってるんだよ俺…こいつの言う通りじゃねぇか。


こいつを…バンパイアであるこいつを殺すことが俺の仕事だろ…!


しかし何故か俺は、銀の弾丸の入ったこの銃の引き金を引けずにいた。


力を入れても、手は震えるばかりで俺の言うことを聞きやしねぇ。


目の前のバンパイアが、挑戦的な色を浮かべた紅い双眼で俺を睨み付ける。


































バンパイア。


それは言わずもがな吸血鬼のことだ。


人間を襲い、その生き血を飲む化け物。


夜にのみ行動し、昼は決して外に出ない。


皮膚が極端に弱く、太陽に当たるとすぐに赤くなって焦げちまうからだ。


最低でも2日に1回、新鮮な人間の血液を飲まなければどんどん奴らは弱っていく。


どんなに頑張っても1週間強がめどだ。


奴らは夜の闇に紛れそうな黒い髪、血みたいに紅い目と、牙みたいな人間より鋭い犬歯と爪を持ち、雪みたいに白い肌を持つ。


人間より生命力が強く何百年も生き身体能力も高いが、外見と物理的な力はほとんど人間と変わらない。


それがバンパイアだ。









俺、平和島静雄は訳あってそのバンパイアを殺すのを仕事にしている、所謂ハンターってのをフリーでやってる。


先日とある村に依頼され、俺はこのバンパイアを捕まえた。


何でもこの男によって、村の半分の人間が殺されたという。


バンパイアたちの中でも、人殺しは同族殺しと同じくらいの大罪とされてるから正直最初は耳を疑ったが…話は事実だった。


実際村に行き、その景観に反比例して殺伐としすぎていたからだ。


目に見えて人が少なかった。


俺はとりあえず、いつもそいつが来るという時間帯に村を偵察。


来訪1日目にして、すぐ奴と相対した。


その後、奴を捕らえることに成功した俺はこの地下牢に奴を監禁。


そして血はおろか水の一滴も与えずただひたすら放置した。


より確実に殺せるよう、その生命力を弱らせるために―。









































それから10日。


話は冒頭に戻る。


俺の策略通り、奴は見るからに弱っていた。


頬はこけ、体は痩せ細りその場から動かない。


いつもこのやり方で、俺はバンパイアを殺していた。


捕まえ監禁し、10日間放置した後に銀弾で心臓を撃ち抜く。


10日後には大抵どのバンパイアも今のこいつのように動くことも叶わない。


バンパイアからすれば、俺のこのやり方は残虐なものだった。









「撃ちなよ…。」


また目の前のバンパイアが言った。


どうして撃てねぇんだよ。


撃てよ、俺…!


こんなの、初めてだ…。


「…どうしても…撃てないみたいだね。」


バンパイアが呟く。


「…くそっ…!!」


俺は銃の構えを崩した。


2歩ほど下がって、壁に背を預ける。


駄目だ、1回落ち着こう。


俺は深く深呼吸する。


「…ねぇ…聞いて、いい?」


ふと、バンパイアが俺に話しかけてきた。


「…んだよ。」


「もしかして…君さ、平和島…静雄?」
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