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□ブレイク
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−−この世界でお前だけがオレの全てだ−−
……ナンて言われて数日。俺は今、貞操の危機にある。
「う、ううウェンディーネっ!」
「…………来ないみたいだけど?」
ウェンディーネのヤツこの状況を面白がってるな。
「ウッド!」
「………………出てこないな?」
こうゆう状況は今まで、ウッドが必ず現れていたのに、出てこない。
ニヤリと口を引き、悪人面のフィスト。
「だからっ!ヤメろって言ってる!」
「ナンで!オレがイヤか?」
「そういう問題じゃないだろ!!」
ベットに押し倒され、迫りくるフィストの顔を必死で押さえ付けてはいるが、剣士だけあって力は雲泥の差だ。
「じゃ、どゆう問題?」
「お、俺は女じゃねぇし…その…」
「お前が女じゃねえ位知ってるし、好きなヤツにこうゆう事したいし触れたいって思うのは当然だろ」
フィストは直球過ぎて、あいつの想いを素直に受け止め切れなくて困惑する。
「と、とととにかくっ!こうゆう事したいなら女としろ!」
「あれ?アベルは浮気肯定派か?」
「うううううわきぃ?」
「だってそうだろ?オレはお前が好きなのに、余所のヤツとヤってこいっナンて……ホント…残酷なヤツ…」
「う、煩い!さっさと行ってこいよ!」
フィストを見たく無くて、ヤツに背を見せる。
数千年生きたオレの性格は、見事に捻くれ曲がっていた。
『本気で行って欲しい…わけないだろ!』
「…………わかった」
ギシリとベットが音を立て、フィストの気配が遠退く。
「……ぁっ…」
思わず小さな声を上げ振り向いた瞬間………
ヤツの顔が真直にあり、唇が塞がれた。
「!?」
何が起こったのか理解出来ないでいる。
「っ!〜〜〜〜っ」
フィストは重ねられた唇を少し離すとヌルりと舌で、俺のキュッと結んだ唇のラインを滑り、甘く吸う。
「−−−んっ…ん〜っ!」
逃げようにも、後ろに回された腕にガッチリと押さえ込まれる。
−−−頭がクラクラする……
いつの間にか解かれた腰紐から、服ははだけフィストの指が肌の上を滑っていく。
「〜〜〜ヤメっ!」
拒否の言葉を紡ぐ為、口を開くとフィストの舌が口内を犯し、躯を這っていた指は胸に到着すると、乳首をキュッと摘む。
「っ!!ヤ…めっ…っ!」
「ヤメない」
そう言うとフィストはジッと、俺を見ると頭をズラし胸に吸い付く。
「…んっ…ん〜っ!…」
舌が乳首を弄る度、躯が勝手にビクビクと反応する。
フィストに触られた所全てが熱を持ち、火照った…
ソレが伝染していき、体中が火の玉みたいに熱い。
「ん〜♪肌スベスベ♪」
感触を確かめるみたいにフィストは躯のアチコチ触りまくる。
誰だって好意を寄せる相手に触られたら感じる。躯が感じれば、アソコだって硬くなる。
身体の一部なのに、凄く熱くて、今にも破裂しそうな位になってる。
「アベル…好きだよ」
いつもより少し低く甘く囁くと、耳を甘噛みした。
「…やっ!…だっ!−−−っっ!!」
囁きと同時に、俺のアソコを握られた瞬間、熱いモノが迸った。
「ひょっとして…言葉でイっちゃった…とか?」
「ちがうっ!」
「ふ〜ん」と、余裕の笑みを浮かべるフィスト。
『ナンっかムカつく!』