08/11の日記

09:23
happybirthday
---------------
昨日は我らが晋助様の誕生日でしたね!遅れてすみません!


ということで、diary限定short short、超久々にいっちゃいましょう!

******





『晋助、あなたは偉い子だから、私たちに迷惑をかけないで頂戴ね』


『わかるな、晋助、父さんは今から仕事なんだ。お前に構ってやる時間はないんだ』


『聞き分けのよいこですこと』

『頭もよくて、素晴らしいお坊っちゃんね』

『晋助くんは、六歳とは思えないほど品がある』




…うるさいうるさいうるさい……



俺は、別にいい子じゃない。偉くもないし聞き分けがよくもない。


パーティなんかに来たくなかった。



『君は、シンスケって名前なの?』


『ん』


イライラが表に出てしまったのか、目の前の小さい子は泣きそうになってた。



『…ごめん。ちょっとイライラしてんだ俺』


素直に謝った俺に、


『だ、大丈夫?あたし、いい場所を知ってるよ、来る?』


と、一変して明るく返事をしてきたその子は、女の子だった。


『いく』



その子と俺は、庭の隅の水車小屋についた。



『秘密基地!中入って!』

『おじゃまします』



そこには、異質な空間が広がっていた。



まず、天井がない。

そして、床の一部以外は川だった。


亀の甲羅干し用の島みたいだ。


『仰向けになって』


『うん』



指示通りに寝転ぶ。



満点の星空を期待した俺は、拍子抜けした。



そこには真っ暗闇が広がっているだけだった。


『なにも見えないよ』



『もうちょっと待ってて』

しばらくすると、空の真ん中に、満月が浮かんだ。



『…シンスケ、私と友達になろうよ』


ボソッとその子が呟いた。




『いいよ』




******



懐かしい夢を見た。


10年前の思い出。



あいつは、何て名前だったか……


結局名前を聞き忘れた俺は、あの子のことを調べあげたが、見つからなかった。


「晋助クン、そろそろ誕生日でしょ?何が欲しい?おねーさんが何でもあげちゃうわよ」




――誕生日、か



俺は、高杉家目当てで隣に座ってくる女に目もくれず、こう言った。





「あいつの、名前」



******


なんか、ちょい意味深な話になっちゃいましたね…


できれば、この二人が出会うエピソードとかを短編で書きたいな〜と思っています^^


それでは遅くなりましたが、誕生日おめでとうございました晋助様!

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ