10 / 新事実。 『 ‥ 赤ちゃんて、そんなに早く成長するんだっけ』 「え? ‥ いや、違い、ます。オレ ‥ オレ達は元の姿に戻っただけです」 ぎゅっと胸の辺りを握り締める。 そこは、おしゃぶりがあった場所。 小指には紫の石が埋め込まれた指輪がはまっている。 『赤ちゃんの姿は、本物じゃないの?』 「アルコバレーノの呪い。そのせいで赤ん坊の姿になっていたんです」 『呪い ‥ って?』 私の質問にスカルは言葉を詰まらせる。 言いたくないのか、言えないのか、説明が難しいのか。 それは分からないけど、無理に聞きたいとは思わない。 この状況は、一時的かもしれないがみんなの呪いが解けたということだ。 『 ‥ それ ‥ 呪いが解けたことは、皆にとって良いこと?』 「も、もちろん!」 『なら、いいよ。今は説明は要らない』 みんなが悲しむようなことじゃないのなら。 そう受け止めることにした。 いつかみんなが話したいと思ってくれたときで構わない。 『それにしても ‥ 』 10年後(勝手に仮定)スカル格好いいなあ、オイ。 「あ ‥ ありがとう ‥ /」 『や、事実だから』 . |