「みぃちゃん!お風呂でたよー!」 足に衝撃を受ける。 足元に視線を下ろすとヴェルデが抱きついていた。 『こらこら、ちゃんと乾かさないと風邪ひくよ?』 まだ、ぽたぽたと滴が垂れるヴェルデの髪をわしわしと拭く。 ‥‥‥やだ、この子胸でかっ。 身体は小さいのに、よくみると白衣のボタンが飛びそうだ。 『 ‥ あれ?マモちゃんは?』 「寝てるよー」 ヴェルデの髪がある程度乾いたので、自分もお風呂に入ることにした。 マモちゃん溺れてたりしないかな。心配 ――…‥ 『マモちゃーん』 ドアを開けてもマモちゃんの姿は無かった。 ちゃぽん、と浴槽に体を沈める。 ぎゅむっ。 お湯のなかで何かを踏んだ。 入浴剤のせいで底は見えない。 勇気を振り絞って手を突っ込む。 ‥‥ マモちゃんだったらどうしよう。 お湯からソレを引き上げると、黄色の身体を洗うスポンジが出てきた。 『よかったあああ ‥ 』 深い溜め息が零れる。 ぶくぶくと鼻までお湯に沈むと、水面に何かが映っているのが見えた。 恐る恐る上を見る。 『ま、マモちゃん?』 タオルを巻き付け、手足を下に垂らしたマモちゃんが空中浮遊していた。 捕まえて浴槽の縁に座らせてみたけど、手を離すとまた浮かんでしまう。 まるで風船のようだ。 . |