short novel

□風邪ひき霧野の看病を
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霧「あ゙ー…………なんたる失態だ…………」










………まさかこのオレが風邪をひくなんて………





…ふっ………


ウイルスもなかなかやりおるな。





……なんて言ってる場合じゃないよね。うん。


部活も学校も休まなきゃいけないから連絡しないと…


とりあえずクラスも部活も一緒の神童に連絡しとけばいいかな…




……メールでいいや。





‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

Dear 神童 拓人


風邪ひいたから学校休む。

先生とか監督に伝えといてくれ。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



シンプルイズザベスト。


これがオレのモットーだ。


嘘だけど。



…よし送信。


………。







♪〜♪〜♪〜←携帯の着信音




………早いな返信……。



カパッ←ケータイを開く音



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

From 神童 拓人


風邪だと!?

今日オレも学校休む。

霧野ん家行って看病する。


‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐



……馬鹿じゃねぇのコイツ。


何のためにお前に連絡したと思って………



ピーンポーン←インターホン音



霧「いちいちアイツは行動が早いな!!………ゲホッ…ゲホッ……」



あら?咳まで出てきた。


だいぶマズイね☆


あれ?風邪でキャラもおかしく……


ていうか神童学校に行かせないと……




ガチャッ←霧野が扉を開ける音



神「霧野ぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!!!」



ガバッ←神童が霧野に抱きつく音



霧「ちょ、やめ……ゴホッ…風邪うつるから……!ていうか学校行けよ!!」



神「嫌だ!!」



霧「なんて決意だ!!そこまでまっすぐな瞳で断らなくたっていいじゃん!!」



神「ていうか霧野に風邪うつしてもらえるなら本望だ!!」



霧「ダメだコイツもう感染してる!!だいぶ頭ヤバイよ!!!」



神「オレ、霧野がいない学校とか行きたくないし!!」



霧「キャラが!!神童の冷静キャラが!!!ていうかキャプテンいなくてサッカー部どうすんの!!!」



神「三国さんに任せる!!」



霧「たしかに三国さんなら心配いらないけど学校行け!!」



神「だが断る!!お邪魔します!!」



ドスッ←霧野の家に踏み込む音



霧「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!こんなキャラ崩壊した神童家にあげるのいやぁぁぁぁぁぁ!!!」



神「ほらほら病人は寝てなきゃだめだぞ☆」



霧「…………くそ…(風邪悪化しそうなんだけど……まぁしょうがないから寝てやろう……なんか立ってるのキツいし…)」




ボスッ←霧野がベットに寝る音



ボスッ←神童がベットに寝る音




霧「おかしいだろ!」



神「病人は騒ぐんじゃありません」



霧「騒がせる原因作ってんの誰だよ!……ゲホゲホッ…!!とりあえずベットから出ろ!!」



神「しょうがないなぁ………あ、霧野…薬は飲んだか?」



霧「ん…飲んだ」



神「………チィッ」



霧「ねぇなんで舌打ちしたの!?なにする気だったの!?」



神「ここは口移しで飲ませてもらうのが王道ってもんだろ!」



霧「しらねぇよそんな王道!……ゲッホゲホ………」



神「薬がダメならー…うーん……朝飯食ったか?」



霧「すこし食べた」



神「………チィッ」



霧「なんなんだよお前は!!」



神「ご飯を作ってもらう!!これも王道だろう!!!」



霧「しらねぇっつの!!」



神「うっ…うっ……」



霧「(うっ………)………あ………じゃあ……昼飯、お願いできるか………?」



神「喜んで!!」



霧「さっきの嘘泣きかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!ゴホゴホッ……」



神「昼飯までだいぶ時間あるな……12時まで何をしてろというんだ………!」




霧「……オレ寝ていいかな?眠いんだけど」



神「よし!添い寝係を」



霧「やらなくてよし」




神「………チィッ」




霧「………zzz」



神「……寝るの早いな霧野」




………………




………………




…………………パシャ




霧「(ガバッ)何今のシャッター音!?」



神「……あまりにも暇だったので写メりました」



霧「それは言い訳にならないぞ!!」



神「………あまりにも霧野の寝顔が可愛かったので写メりました」



霧「誰が可愛いって??アァーン?」



神「すみませんでした。ゆっくり眠っててください」



霧「よろしい。…………zzz」



神「本当寝るの早いな霧野」




……………………




……………………




……………………ガサガサ




霧「(ガバッ)何してんだよ神童!!?」



神「…………あまりにも暇だったので部屋をあさってみました」



霧「…………で、その手に持っているものはなんだ?」



神「…………霧野のパンツ☆」



霧「…………没収です」



神「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」




霧「……お願いだ寝させてくれ…ゴホゴホッ……ていうか黙れ神童」



神「わかった黙る」




……………………




……………………




……………………スヤスヤ
























霧「(パチッ)ん……………」




あれ、神童寝てる…



まぁ、あんだけ騒げば眠くはなるよな。うん。



今何時だろ…………



………12時か…



腹へった。



ベットの下でスヤスヤ眠る神童に目をやる。



……起こしていいよな…




霧「おい神童……ッゴホ……起きろよ………昼飯作ってくれるんじゃなかったのか?」



神「ん………あぁ…寝ちゃったのかオレ……あ…昼飯おかゆでいいか?」



霧「……うん」



神「じゃあキッチン借りるな」



霧「……あ…あのさ神童……!」



神「ん?」



霧「その………す……すまない………」



神「え?あはは、気にすんなって。オレが好きでやってることだ」



霧「それと………あ………ありがと、な………」



神「…………!……あぁ(ニコッ」




パタンッ←神童が霧野の部屋の扉を閉める音







霧「……………あれ?」





なんかオレ………大事なこと忘れてるような………?




まぁいっか☆



おかゆできるまでもうひと眠り…





バァンッ←神童が霧野の部屋の扉を開ける音



神「おまたせ霧野!!!」



霧「早いッ!!」



神「ふふふ………神童スペシャルだぞ…たくさん食べろ」



霧「なんだその名前は。……………っ!?」





……オレはおかゆを見て驚愕した。



……そうだ。そうだった。


忘れていた。


コイツは……!!













…必殺料理人だった…………!!









あぁ……そうだった。


そういえばそんな設定あったな、ここのサイト………

↑必殺料理人神童拓人誕生参照







神「どうした霧野?食べないのか?」



霧「いや…食べる…食べるぞ」




デロデロ…←おかゆから沸き上がる熱気(という名の毒素)





さて…………


どうやってこの状況を切り抜けよう……


ていうかおかゆを作るだけでどうしてこんな毒物ができるんだろうか。


というか風邪の中この毒物を食べたらオレは………






間違いなく、死ぬ。





部屋にあるもので役立ちそうなものを探す。




部屋にあるものは──




・クッション

・ベット

・神童の笑顔





あれ?


なんか役立ちそうなものが何一つないような………?


もう一度よく見てみよう。




・シャーペン

・時計

・神童の期待に満ちた笑顔





………なるほど。


逃げ道はなさそうだ。






神「むー…………あ!わかった!あーんしてほしいんだな!?」



霧「ゔっ………!?そ、そうだ神童、お茶持ってきてくれないか、お茶!!!」



神「お茶?わかった」



パタパタ…←神童が立ち去る音





よし…


神童がいない間に一気に掻き込むか…………!!





霧「ガツガツガツ…ゴばぁっ!!?(パタッ…」



ガチャッ←神童が霧野の部屋の扉を開ける音



神「おまたせ霧野ー」



霧「…………」



神「あれ?霧野寝たのかー……おかゆも食べ終わったんだな」




………………




神「まっ、病人は寝るのが一番だよな!!」

↑さっきなかなか寝させてくれなかった人



…………………




神「オレも寝よう…暇だし」



ガサガサ←霧野の隣に入る音






…………zzz………


















『………の………』




霧「………」




『きり…………の………』




霧「ん………?」





倉「霧野!!!」



霧「(パチッ)ハッ!!ここは天国!?でもなぜ倉間が………!?」



倉「………なに言ってんだお前」



浜「ちゅーかだいぶ重症みたいな感じじゃん?」



速「風邪のせいっていうか…必殺料理のせいですよね、重症なのって…(空の土鍋があったので状況把握した)」



霧「は……オレ……生きてたんだ………!!よかった……」



神「(パチッ)ん〜…………?」



浜「あ、神童も起きた」



霧「ていうかなんでオレの隣で寝てるんだ神童は」



神「ん………今何時?え?倉間達……学校は……?」



倉「もう4時半。放課後だ」



神「あぁ…そうか…」



浜「霧野熱はかったら?」



霧「あぁ…」





ピピピ←体温計の音



霧「……36度2分…熱下がった…」



神「あぁ…よかった……ゲッホ…………ん?」



四人「「「「ん?」」」」



速「……ちょっと神童君…熱はかりましょうか」



神「…あぁ……」





ピピピ←体温計の音



神「………38度ちょうど…」



倉「………やっちまったな」



神「やったぁ☆霧野の風邪がうつったぞ☆ゲホゲホ」



霧「だからオレに近づくなって言ったのに……」



速「……はぁ……馬鹿ばっかです……」



浜「じゃ、明日も二人は休みっちゅーことで」



霧「待て浜野!なぜオレも休みなんだ!!」



浜「え?だって看病しないとじゃん」



倉「そーゆーことだ。頑張れよイチャイチャカップル」



速「さようならー」




バタン←三人が霧野の部屋の扉を閉める音




霧「……………」



神「…………すまない…」



霧「もう……しょうがない……………今回だけだからな」



神「…ありがとう」



霧「うん」



神「なぁ霧野………キスして」



霧「……風邪うつるからやだ」



神「………チィッ」











結局二人はその後1週間休んだそうです。


三国さんにこっぴどく怒られたとか。


そうでないとか。





===END===





リル様リクエストで拓蘭でした。


どうでしょうこれ…


だいぶ神童のキャラが酷い……


霧野もなんだかんだ言って神童大好きです。


気に入ってもらえたら嬉しいです。


ではありとうございました。

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