赤僕連載

□第6話
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「あの、ごめんねお姉さん」
『いいよ大丈夫。それより早く春美おじさんの所行こうっ!』
「うんっ」

この間あんな切ないことと言うか、気まずい事があった後に
まさかこんな事を頼まれるなんて思いもしなかった。
ほんとそのことにどう触れていいのかわかんないし怖いし。



まぁとりあえず、皆にこのことを説明するには、今からほんの数分だけ遡る。




それは私がお兄ちゃんに買い物を頼まれた時だった。
文具1個だけの買い物だったからイライラしてたけど、そんな気持ちもふっとんだ

なんと前から実くんを背負ってる拓也くんが走ってくるではありませんか。

…凄い必死な拓也くんの顔もまた可愛い←

『拓也くんどうしたの?』
「ハァッハァ、おねえ、さんっ」
「玲ちゃあなのー」
『実くーんっ!!』

焦ってる拓也くんとは真逆の反応で、実くんは私に満面の笑みで手をブンブン振ってきた

なんなんだろうこの兄弟、可愛すぎてほんと攫いたい
とか一人で悶々としてたら突然拓也くんが、器用に片手で実くんを支えて、私の袖を引っ張った。

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