赤僕連載
□第1話
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いや、でも罵声を浴びせるのはわかる…
だって、こんだけ声がでかけりゃ…
男の子はやっと振り向いたけど、私ね顔が引きつってたせいか
バツの悪そうな顔をして赤ちゃんに駆け寄りもせずその場に立ち尽くす。
『あ…あぁ〜…よ、よしよしっ』
真横で泣いてくれたおかげで私は無視することが出来ず
赤ちゃんの頭を撫でてみる、男の子は更にひどい顔をした。
「ご、ごめんなさいっ。ほら、実いくよ!!」
「うぎゃぁ〜〜っ、にーちゃあぁぁあぁ」
男の子は手に持っている袋を邪魔そうにして、赤ちゃんを抱きかかえた。
『私が家まで抱っこしてってあげようか…??』
「えっ、いや・・・でも・・・」
『袋が邪魔で抱っこしずらいでしょ??』
気付いたら私は、男の子の腕から赤ちゃんを抱き上げていた