gemello【ジェメッロ】

□灯火
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「流石、ずっと抱き合いながら寝とっただけあって、仲が良いの」


二人の様子を孫を見守る爺のような眼差しで見ていた光圀は安堵の溜め息をついた。


「「……はい?」」


「幼馴染みだから」と、いう理由だけでは説明がつかないぐらい、綺麗に重なった。


「失礼ですが、今、なんて?」

「流石、ずっと抱き合いながら寝とっただけあって、仲が良いの」

「「………」」


二人は顔を見合わせ、揃って瞬きをする。彼等は「理解不能」といった様子で首を傾げた。


「此処に運んでくる前から、抱き合っておったぞ?」

「「え?ここに運んでくる前って……?」」


水月と綺音は光圀の事を息を呑んでじっと見詰め、その口が動き出すのを待った。




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