「もしよかったらデートして下さい」(自分勝手な紀田くんと
『はい?』
「俺は本気だよ?」
『って言われても、ねえ』
「それが楽しかったらさ、」
『今度は何?』
「そのまま付き合ってよ」
『一方的過ぎるよそれって』
「それから時々でいーから、」
『振り回されるのはいつも私なのに』
「好きだって言わせて下さい」
『それも悪くないのかなと思いはじめた』
「泣いてください、」
『一緒に泣いてくれるなら』
「笑ってください。」
『だったら紀田も笑ってよ』
「そうして愛してくれたなら、」
『うん』
「僕はもう言うことがありません」
『どうやら私にもあなたが必要みたいです』