自由な短編集

□病ませてみた。
2ページ/6ページ

リトバス葉留佳を病ませてみた。





君は、私に優しくしてくれた。



だから、大好きになったんだよ?




でも、私は言い出せずにいる。



苦しいのに。辛いのに。怖くて言えない。




お姉ちゃんは、祐輔くんとよく話してる。




私も話すけど、お姉ちゃん程じゃない。








「三枝」


「あ、祐輔くん!?」


いきなりだから驚いた。


「どうしたよ、んなにボーっとして」


「え?あ、何でもないよ」


私を心配してくれてるんだ。


嬉しくない訳がない。


「まぁ、何かあったら言えよ?」


「本当に何でもないよ。やはは…」


嘘だ。


大好きな祐輔くんの事を考えてたんだよ。


何でもない訳が無いよ。


「俺、意外と心配して「神崎、ちょっといい?」…あぁ」






え?何で?




お姉ちゃん、祐輔くんを奪わないで!








気づいたら、お姉ちゃんを殴っていた。




顔が赤く腫れている。




「はる、か…何で…」




「…祐輔くんを、奪ったからだ」




そして、私は手を振り下ろした。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ