ロジパラEXT

□ハロカオ
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[HalloweenChaosNight.イノセ]



───────時幻党 大食堂.



『来たる10月31日は夜な夜なカボチャ祭りの日です!時幻党では一週間ハロウィンキャンペーンを開催しております。よって、お菓子をよこしな、イノセント!さもなくば実験材料にする!』


『は?』


『鶏肉orトリート!鶏肉orトリート!』


『お、叔父さん、トリックオアトリートですよ、鶏肉orトリートじゃ、お菓子か鶏肉を選べになってますよ!何のこっちゃですよ!』


『え、そうなの?』


『・・・お前ら、いきなり出てきて何なんだ?』


『ああ、すみません。要約しますと、叔父と私は只今絶賛ハロウィン中なのです。期間中、大食堂を通った人にお菓子をせびろうって魂胆な訳です!』


『鶏肉or鶏肉!』


『・・・あー。だからコスプレしてんのか。なるほど。黒衣は魔女にしても。真木、てめぇ何だその格好』


『ゾンビです』


『ただの汚ぇ服着た真木にしか見えねえぞ』


『ガーン』


『ああ!叔父が地味にショックを!大丈夫ですよ、叔父ちゃんとゾンビに見えてます!服も顔もゾンビみたいです!大して何もしてないのに高クオリティですよ!』


『それはそれで失礼だろ』


『よし立ち直った!さあ、本題だ!お菓子をよこせ、イノセント!さもなくば姪が暇つぶしに開発した、この“レッドブルー背中に翼アタエール”の餌食にする!』


『どっかで聞いたようなネーミングだな。嫌な予感しかしねえ。お前らは二人でいるとシャレにならねえし。俺も色々あって今日は疲れてんだ。逆らわねえ方が無難みてえだな』


『うわあ。素直ないのせさん気持ち悪い』


『てめぇ・・・殴るぞ』


『で、何をくれるの?イノセント。鶏肉なら要らないよ?』


『自分で鶏肉鶏肉騒いでたじゃねえか。まあ。んなもん持ち歩いてねぇけどよ。で、何が欲しいんだ?チョコレートか?』


『流石チョコレートの妖精さん・・・選択肢がチョコレート一色』



『お前、俺を何だと思ってんだ?あ?』



『じゃあね、チョコレートちょうだい。あ、腐ってないやつね。君、腐ったもんとか平然と食べてそうだからね!』


『お前ら、死ぬほど失礼だな。さっきから。まあ、これ以上絡まれても面倒くせぇから。ほらよ。持ってけ』



『え、ちょ、これ、あれじゃん?高いチョコレート。愁水君のおやつじゃ・・・』



『あ、本当だ。この前、愁水センセがレッショー君にお土産で貰ったイタリア産高級チョコレートです。何でいのせさんが』



『つう訳だ。じゃあな』



『どーゆー訳だよ!!』




───────────バタン




『・・・行っちゃいましたね。と言うか、今日のいのせさんは妙に静かでした』



『・・・しかし。このチョコレートどうしよう。愁水君に見られたら僕が奪ったと思われちゃうよ』



『ぷんすか!』



『え?』



『通りすがりのぷんすかですね』




────────もぐもぐもぐもぐ




『ぷんすか!』



『・・・・・・』



『・・・・・食べられちゃいましたね』




『────よし、今のハロウィンはなかった事にしよう。何も見てない。何も見てない。次から本番だ!』



『ですね!』





早くも不穏な気配を感じる
ハロウィンキャンペーンはつづく。




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