ロジパラEXT

□ロクデナシ戦線
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[だから言ったジャマイカ]




ヒゲのオジサンの部屋には沢山
不思議なものがあるのです。
小さいのと、ムキムキなのと
ピカピカなのと、長いのと、まあるいのと
兎に角、知らないものが沢山あるのです。





─────────時幻党、真木の部屋




『HAHAHA、やあ、おはよう、犬神君!気分はどうだい?ハッスルしてるか〜い?』



『・・・真木、政』



『あー。なにその申し訳なさそうな顔。辛気臭い!!辛気臭いのは嫌だぜ!!僕は気にしていない。だから君が気に病む事はないが、何故無事だったのかだけ説明させてもらおう、これで納得したまえ!!なんと、僕は、いつも何かと爆発しているから爆発耐性が神レベルだったんだ!HAHAHAHAHAHAどうだ、参ったか!!』




『・・・いつも爆発して、るんですか?』



『いやいや。実際、できる男は爆発してなんぼだぜ?』



『真木さん、サラッと間違った男道を説かないでくださいよ!!ほら、犬神さんついていけてないですよ!?』


 

『HAHAHAこれがダンディズム!!僕のダンディズム!!』




『んーふふふ、なんと言いますか。とても変わった方ですねぇ・・・噂に違わず』



『ヒゲのオジサンは賑やかです。あー、奥さん、奥さん。それは何ですか?可愛いの』



『え?これ?ペンスカって言うらしいです。ペンギンをイメージしたプンスカなんだって!ほら、ペン持ってるの、可愛いですよね!』



『ペンスカ〜ペンスカ〜』



『おぉおー!!むぎゅーしたい!!もうちょっと大きかったらむぎゅーしたかった!!』



『HAHAHA、そいつは姪が作った妖精さ!!異様に絵が上手い。難点は目を離すとそこら中に絵を描いちまう事かな。確かに少し小さいから姪に聞いて拡大してみるよ、後で』



『ほんとですか?』



『良かったですね、下北沢さん!』




『・・・んーふふふ、確かに変わったものが沢山ありますねぇ・・・妖精に神獣、魔具に魔導書、とても貴重なものまで普通に床に転がってるとは・・・』



『HAHAHAある日を境に棚に収納すると言う概念は消え失せた!!』



『いや、消え失せたじゃないですよ、だから黒衣さんと愁水さんに怒られるんですよ!』



『マンマミーア!!僕のダンディズム!!』



『可愛いなあ、ペンスカさん。そっちのもじゃもじゃさんも可愛いなあ・・・』



『あ!!何これ!?下北沢さん、こっち!!こっちにも何だか面白いものがいますよ!?何かモコモコしてます!!』



『え、何ですか?何ですか?』







──────パタパタパタパタ・・・





『うーん、親戚の子供が遊びに来たみたいな心境だ。HAHAHA、下北沢君ったら雷の魔導書ふんずけてったよHAHAHA』



『んーふふふ、床に置いておくからですよ・・・』




『───それで。犬神君。踏ん切りはついたかい?生きて行く事への』




『・・・、身勝手な事かもしれませんが。彼を。あの子を守りたいと思っている自分がいます』



『よい事じゃまいか』



『私は彼を争い事に巻き込んだ。あんなに純粋で優しいものを。悔やみきれません。私が生きている事でヘカテーは間違いなく此処へ報復に来るでしょう。ヨルムンガンドを奪い、私を殺す為に。プライドを深く傷つけられた訳ですから・・・私に出来る罪滅ぼしは、その時、彼を全力で守る事ぐらいです』



『・・・だろうね。でも、悔いるより報いる方が良いよ。悔いは過去への懺悔だが報いるならばこれからだ。祟場君がよく言っていたよ。悲しくなったらとにもかくにも努力しろって』



『・・・・その通りですね、きっと』



『まあ。実際、争いには馴れてるんだ。うちには変態のロクデナシキングもいるし。下北沢君は優しい子だから、せめて君があらゆるものから守ってあげておくれ。許される理由が欲しいなら、僕はそれで君を許すからさ。いや、むしろ、ニュートンと下北沢君は、イノセントに思いっきりいかがわしい目で見られてるみたいだし、多分ヘカテーより危ないから。うちの魔王は気紛れだから家族すら襲うし食べようとするしさ、大変なんだよ』




『・・・ありがとうございます。命に代えても。───しかし、ヨルムンガンドと言い、彼女と言い。大変なんですねぇ・・・家にいて狙われようとは。旦那様も身が保たないでしょう。確かに可愛らしい方だとは思いましたが、まさかメフィストが、そこまで・・・』



『あ、言っておくけどニュートン男の子だから間違えないでね?』




『え?!』





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