短編

□俺の頑張れる理由
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俺が目を覚ましたのは、

俺が出てったハズの俺の部屋だった。


「あの後どうなったんだっけ…?」

なんか思い出せないな…。





俺はちょっと不思議に感じながらいつも通りの朝を迎えようとした。

でもベットから起き上がった時、やる気がなくってぼーーっとしだした。












何も考えてない時間。













そういえばケータイは…?

辺りにケータイが無い。



俺が出てった時移行手をつけられていない部屋。

リゾットも俺の分がラップだけしてそのまま。






そういや、出てった時ケータイは持ってたな…。

まさか外で落としたんじゃ…?




参ったな。


外に出て何処に行ったのかすら思い出せないのに…。










でも一応、と外に出た俺。
春の朝は夏が近づいているのに、少し肌寒い。

何処によったんだっけ…。

家をでて、一人路地を歩いた。





コンビニでも寄ったかな?


近くのコンビニ。
前はよく奈義叉が俺の部屋に来る前にここで色々買ってきたな。


そんなことを思ってコンビニの前に来たときだ。





コンビニの横にある花屋に奈義叉がいた。


あいつ何やってんだ?


奈義叉は柄にもなく花を買ってた。

なんでだ?




喧嘩した事もあって、出来れば話したくなかったけど

思い出せない事もあるし

何より奈義叉の花を買う行動が意味不明で気になって声をかけたかった。




花屋から出た奈義叉に近寄った俺。

奈義叉は俺に気がつかないようだ。


仕方なく俺は おい と声をかけた。
でも奈義叉は振り向かない。



ムカつく奴だな、無視かよ何様だ?

だいたい花なんか何に使うんだ?
まさか俺以外に親しい奴でもいんのか!?




俺は奈義叉を疑って、後を着けた。

どんな奴だ?
まさか浮気か?
俺より良い奴なんだろうな?
もう俺とはおさらばか…。


色々考えながら一人暗くなってく俺。



なんで人の後着けてんだよ俺。








奈義叉が来たのは近くの病院だった。

見舞いか…?

誰に?

やっぱり他に…?



あいつの知り合いに入院してる人が居るなんて聞いたことねぇし。

俺に隠し事か、苛々させるなぁ。





奈義叉は受付に一言言ってすぐに上へ向かう。


病室を知っているのか…
随分通いなれてるな。






いったいどんな奴なんだ


奈義叉が俺に黙ってるくらいだ
そうとう親しいのかな…





奈義叉が入った部屋は個室だった。

病状が悪いのか…。


俺は奈義叉に気づかれ無いように部屋を覗いた。


その時、「遠矢…。」と奈義叉に呼ばれた。



一瞬強ばったが、なんだ気づいてたのかと思って返事した

「なんだよ…。」


でも奈義叉は何も言わなかった。

俺は部屋に入った。


奈義叉の様子がおかしいんだ。
さっきから人の事無視するし

部屋に入ってから会話もしてない。
誰に会ってるんだよ。

「遠矢ぁ…。」


だからなんだよ。






















部屋で一つしかないベット。


白のベットに横たわって、奈義叉に…

俺の愛しい奈義叉に見つめられているのは、














俺だった。
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