mi&ta

□あたしは真撰組
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ちょうど、近藤さんの部屋を出た所かねェ。


それじゃ、もうすぐか。




再び愛用のアイマスクをつけ、狸寝入りを決め込む。



『総悟ぉ、朝だよ〜!!

みんなで一緒にご飯食べよ〜』




まだ起きてやらないぜぃ。

しかも、"みんなで"はいらないっての。


『総悟ぉぉぉ』


依弥が揺らしてくる。
こいつのって、結構気持ちいいんだよな。

マッサージみてぇで。


『ご飯。

お腹減った。

早く。

食べたい。

起きて。』



仕方ない、今日は起きてやるか。

もう少しほって置いてもいいが、少し不機嫌になったし、今日は起きてやるか。


近藤さんとの会話からいくと、今日は洋風らしいしな。



「起きやしたぜぃ」


今起きたと言うように、あくびをしながら、依弥に話し掛ける。


『おはよー、総悟!!』


依弥は騙されやすい。

すぐに人を信じるからなぁ。

            ・・ 詐欺師にとっては、恰好のカモだろうよ。

まぁ、そんな奴はすぐに俺のカモになるんだけどな。

ドSの血が騒ぐぜぃ。


『起きないから、死んだかと思ったよ』



「………」


『総悟?』





前言撤回。こいつなら、たとえ詐欺に引っかかったとしても、
自分で取り返す。いや、それどころか、自分の金以上の値段を取り返しそうだ。

「普通、笑顔で言う台詞か?それ」


『何か言った?』

「何でもないぜぃ」

『……』


まだ気になるようで、依弥は首をひねってる。

その顔が可笑しくて、じぃっと依弥を見つめる。







『総悟。ご飯』


「あ、分かっちまいやしたか?」

『当たり前でしょうが。

早く支度してよ』


ぷくっと膨れた顔に、ついドSの血が騒ぐ。


しかし、さらに焦らすと依弥の機嫌が最悪になり、暴れる危険があるため、ここは大人しく言う通りにした。


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