SSA
□価値を知らない愚か者
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「…じゃ綱吉を解放してよ」
「あっ?」
雲雀は怒りを抑えながらディーノを睨む。
「君達があの子を解放してくれないからあの子はいつまでも僕の元に来られないんだ」
優しい甘いあの子は皆が望むボンゴレのボスという鎖に縛られ僕のもとに来られない。
「いつだって迎え入れる準備は出来ているのに」
悔しそうに呟く雲雀にディーノはあんぐりと口を開けてしまった。
「お前…ツナのこと…」
「今更決まり切った事言わないでよね」
僕は綱吉のために在り綱吉は僕のために在る。
愛してるのは互いのみ。
のはずなんだけど…
「…あの子はたくさんの愛をもってるから」
恋愛じゃなく親愛。
「…だから待ってる」
僕だけの綱吉になる日をね。
君達は今そこにある価値に分かってるの?
綱吉のお願いだからここで待ってる。
だから・・あまり煽らないでよね。
「我慢しないで攫うよ?」
全てを壊してもね。
そういって不敵に笑う雲雀にディーノは打ちのめされて日本を後にするのであった。