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□また君に恋をする
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お腹にすごい衝撃を受けてグエッと悲鳴を上げた。
「なっ、何?」
一体何が起きたんだと跳ね起きれば目の前には小さな赤ちゃんが円らな瞳でオレを見上げ
「さっさと起きやがれダメツナ!」
遅刻するだろう、雲雀を困らせるぞ等とぶつくさ言うのをオレは不思議に思い首をひねる。
「・・誰?って言うか赤ちゃんがなんでそんな話できんの?って言うかなんでいきなりケリ?」
先程入れられたケリに腹を擦りつつ一体コイツはなんなんだよとツッコミを入れた。
「・・ツナ?」
「・・・」
返事をせずに目いっぱい不審げに眺めれば互いに無言となる。
「おはようございます。十代目!」
「ツナ〜学校行こうぜぇ〜」
部屋のドアが開いたと思ったら銀髪のイケメンと野球部の有名人の山本君は何やら親しげにオレに笑いかけた。
二人は赤ちゃんにも挨拶をするがリボーンの様子とオレに異変を感じ取ったらしく何事かとオレに聞いてきた。
「君は・・誰?山本君は知ってるけど・・」
そんな親しいわけじゃないしどうして?と逆に聞く。
二人は酷く驚いた顔をして赤ちゃんにどういうことかと聞いている。
俺にもどういうことかわからんという赤ちゃんに3人は困惑した顔でオレを見てきた。
(そんな顔されても・・なんなんだよ一体!)
泣きたい気持ちで毛布を抱えて3人をジッと見ているとガラッと窓が開いて真っ黒の学ランを肩から掛けた大層な美形が飛び込んできた。
「・・また朝から盛大に群れて・・咬み殺すよ」
ムッツリと不機嫌な顔で周りを見渡した後、俺に視線を止めるとニコリと笑って
「おはよう綱吉、迎えに来たんだ」
一緒に学校に行くよと、早く支度しなと急かしながら手を伸ばしてきたので思わず叩いて
「あっ、あなた誰?」
と言えばそのままの形で動きが止まった。
って言うか何?みんな誰?怖くてブルブルと震えているうちに何だか涙が頬を伝う。