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□HAPPENING
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−−−1度目は事故?そんなの認めない…
並中には多種多様な有名人がいる。
ダメツナと呼ばれる少年もその1人である。
勉強も運動も何をやってもダメな子供にみんながダメツナと呼びはするが決して侮蔑は篭っていない。
なぜなら彼は失敗すると
「またやっちゃった」
と、へにょんと眉を八の字に下げはするが卑屈にならず次は頑張ると前向きにほんわかとした笑顔を浮かべるからだ。
その笑顔に日だまりのような暖かさと幸せな気分を感じて自然とみな頬が緩むのだ。
そんな彼が笑わなくなって3日。
最初は珍しく機嫌が悪いのかな?と周囲は思ったが翌日は具合が悪いのかと親友や右腕の問いにフルフルと首を振りなんでもないと言った。
3日目、2人は我慢出来ずに
「何かあったんだろ?」
「話して下さい!」
と親友だろ?右腕として認められてませんか?と問い詰められて、その蜂蜜色の瞳をウルウルと潤ませ実は・・と話し出した。
「・・キスってどういうものなの?」
顔を赤らめてモジモジと少女のようにあどけなく小首を傾げて聞く綱吉に獄寺と山本はゴクリと喉を鳴らすと
「・・ツナ?」
「・・十代目?」
「「・・それってどういう意味なんだ?」ですか?」
二人は綱吉の様子にただならぬものを感じた。
((まさか?))
「・・キスしたのか?」
笑いながら、しかし目だけは真剣な山本が綱吉に問うとポッと顔を赤らめて小さな顎に人差し指を充てて綱吉は否定も肯定もせずに困ったように笑んだ。
「・・誰ですか?」
半泣きになりそうな獄寺にこれまた首を傾けてう〜んと唸り口を閉ざす。
そんな綱吉の様子に2人とクラスメイトは(なんなんだよ!)と思いながら綱吉の言葉を待った。
「・・あのさ、キスって唇と唇が触れたらキス?何十秒かついてないとダメ?目とか閉じてないと無効?」
と聞きたかったことを次々と矢継ぎ早に聞き最後に
「キス・・・教えて?」
とドカーンと音がしそうな爆弾発言をした。
とりあえず場所を移しましょうと3人が1時間目をサボるのを決め教室を後にするのをクラスメイトはただ呆然と見送り2時間目の授業に参加するべく戻ってきた3人の様子はいかにも満足気であったため(これは3人でなにかあったのか?)と思わせた。
そのため昼休みを前に並中では
−−−沢田綱吉がキスをした。相手は山本または獄寺もしくはその両方
という噂話が広まっていた。