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□その夢の在処
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夢を見た・・・
暖かな手がオレの頬をすべり優しい声がオレの名前を呼ぶ。
『綱吉』
『・・探して、待ってるから・・』
−−−――――−−−
綱吉の様子が、ここ数日おかしいことに獄寺と山本は気が付いていた。
気が付けばボンヤリとして大きなため息をつく。
呼びかければハッとしてごめんね、聞いてなかったと謝る。
「・・十代目その・・」
「ツナ、悩み事があるなら俺らに打ち明けてくれよ」
ついに綱吉の様子に耐え切れずに二人は、せがむように綱吉に打ち明けて欲しいと迫った。
教室では話しにくいという綱吉に3人は屋上まで移動した。
モジモジと恥じらうようにする綱吉に、よほど言いにくいことなのか?と二人は息を詰める。
綱吉は意を決したように顔を上げると
「・・あのね・・オレに触ってくれないかな?」
目を潤ませながら恥ずかしそうに告げる綱吉に二人は変なスイッチが入りそうになるのをどうにか理性で押さえつけてどういうことかと尋ねた。
理由は多々あるが説明の前にまず触れてほしいという綱吉は、まず獄寺君いい?と小首を傾げて依頼する。
ブンブンと首を音が鳴るくらいに縦に振り近づく獄寺の左手をそっと握り自分の頬に当て目を瞑ると
「・・綱吉って呼んでくれる?」
−――――−−−−−
獄寺も山本も何かにやられたように蹲っていた。
そんな二人に綱吉はごめんねと謝り気持ち悪かったでしょ?本当にごめんねと頭を下げた。
「「そんなことない!」っす!」
むしろ・・・気持ちいいというか、煽られたというか、ムニャムニャという二人に小首を傾げつつ、とにかくありがとうと礼を言った。
「んで、ツナ今のは一体?」
赤らめた顔で説明を求める山本に綱吉は頭を掻きながら実はと説明しようとしたその時に
「ココで君たちは何してるの?」
と全身から怒りのオーラを纏った並中最強の風紀委員長が愛武器を両手に凶悪な瞳を湛えて3人を鋭く見つめた。