MS

□教えて?ヒバード!
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・・キーンコーンカーンコーン・・

「起立〜」

ガタガタと一斉に鳴るイスの音にウトウトしていた意識を覚醒させて慌てて立ち上がりお辞儀をする。
(あぁ〜また寝ちゃったよ)
お昼明けて最後の授業になるとどうにも瞼が重くなる。
いつも逆らえずに夢の中へとダイブしてしまう綱吉は家でまた小さな家庭教師に叱られてしまうとガックリ肩を落とした。

「さぁ帰りましょう、カバンお持ちしますよ」

いつの間にやら横に立ち帰り支度をする獄寺に慌てて

「自分でするから!」

と荷物をまとめて慌ててカバンに放り込むとふと視線を感じて後ろを振り向く。

すると何人かの少女達がおずおずと声をかけてきた

「・・獄寺君・・ちょっといいかな?」

うるさそうに振り返る獄寺を頬を染めて見つめる少女に綱吉はピンときて

「あっオレ先に帰るよ」

と告げるとパタパタと教室を出ていった。
後ろから獄寺のお待ち下さい〜と言った声は綺麗に聞こえない振りをした。

(もてるよな〜やっぱり)

男から見てもカッコいいと思える獄寺や山本はやっぱり女の子にもてる。
一緒にいて女の子があんな風にやってくるのももう慣れっこだ。

(告白・・か・・)

自分は絶対に言えない出来ないことを勇気を持って決行する女の子達にいつも感動を覚えそんな時は決して邪魔しないようにさっさと退散する綱吉であった。




「ツナ君〜」

校舎を出て校庭を中ほどまで歩いていたら呼び止められ振り向けばそこには京子ちゃんが息を切らせて立っていた。

「何回も呼んだんだよ〜」

はぁはぁと息をつく京子に

「ご、ごめんね気がつかなかった・・」

と落ち着きなく頭を下げる
ふう〜と息を整えるとニコっと笑って

「ううん、私こそごめんね。帰るとこ引きとめちゃって」

申し訳なさそうに謝る京子に、ふにゃとした笑顔で自分こそとまた謝り互いに謝りながら笑い合った。
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