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□未来予想図
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「ち、遅刻!!」
猛ダッシュで走るものの絶対間に合わないのは遠く聞こえるチャイムが教えてくれている。
(ヤバイよ〜ヒバリさんが立っていませんように・・・)
心の中でお祈りしながら走るものの・・
校門前に腕組みして立っているのは風紀委員長の雲雀恭弥。
(うわぁ〜最悪だよ・・)
「遅刻だね、沢田綱吉」
目だけをキロっと動かして俺を睨む。
「ごっ、ごめんなさい」
息を切らしながらとにかく謝らなきゃと地面にめり込むほどの勢いで頭を下げるが内心
(咬み殺されるよなぁ〜なるべく軽めでお願いしたいけど・・無理だよね)
「謝ってすむなら最初から遅刻しなきゃいいでしょ。・・咬み殺す」
チャキっと愛武器を構え嬉しそうに目が笑っている。
シュっとトンファーが持ち上がり綱吉はギュッと目をつむり
(ジ・エンドオブ・オレ)
と、諦めモードに入った。その時ボワーンと二人の間でひどい爆発音と煙が上がった。
「うわぁ!」
驚きに腰を抜かす綱吉に対し雲雀は眉をしかめつつトンファーをクルクル回し爆風を払った。
「・・あ、いたたたっ」
とそこにはスーツ姿の青年が尻もちをついた状態で座っていた。
立ち上がるとパンパンと埃を払いブツブツと
「あ〜あ、ひどい目にあったなぁ」
等とつぶやいていた。
その間、綱吉と雲雀はそれぞれに青年をジッと(片方は不思議そうに片方はいぶかしげに)見つめていた。
視線を感じたのであろうフッとこちらに視線を走らせると
「・・オレだ・・」
と言いながら綱吉に駆け寄り脇に手を入れ立たせると
「はじめまして!未来からきた沢田綱吉です」
と、にこやかに挨拶をした。