SSA
□愛を唄う
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「何が欲しい?」
「?」
放課後の応接室で二人並んでお茶を飲むのはほぼ恒例行事。
突然何が欲しい?と聞かれてもと綱吉は首を捻った。
「もうすぐ・・誕生日だよ」
「あぁ・・」
そう言われてみれば自分はもうすぐ誕生日だ。
(前日のリボーンの誕生日にまた派手な乱痴気騒ぎかと一瞬げっそりとする)
どうかした?と言いたげな雲雀に慌てて首を振り改めて自分の欲しいモノを考える。
(・・ヒバリさんに貰いたいモノ・・)
恋人からなら正直なんでも嬉しい。
ましてや 『雲雀恭弥』から。
「・・何も・・ヒバリさんがくれるものならオレなんだっていい」
はぁとため息をついて雲雀は隣に座る愛しい子供の頭を撫でると そう言うと思ってたと苦笑いした。
「正直・・他人にモノを贈るなんて考えたこともなかったから」
本当に何がいいのかわからないんだよ。
困ったように笑う雲雀に綱吉はそれではと案を出した。
「・・歌ってください・・」
「歌?」
はい、ヒバリさんの好きな歌。
オレの誕生日にヒバリさんの歌声を下さい。
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