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□はぐはぐ!
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「・・・委員長、沢田さんは一体?」
「さぁ?どうしたんだろうね」

愛おしそうに腕の中の綱吉の髪を撫でる雲雀にこれ以上は聞けないが草壁は大変困惑していた。

草壁の知る沢田綱吉という人物は委員長の大事な恋人だが照れ屋で恥ずかしがりでこんな風に人前で雲雀に抱き着くことなんて出来ない。
そう、できないと思っていたのだが・・・

今の綱吉は眉間に皺を盛大に寄せて両手を雲雀の首に回しギュッと抱き着いているのだ。
それはまるでコアラのように。


「そろそろ正門に立つお時間ですが?」
「ん、わかった」

ピクッと綱吉が身じろぐのが見えたが離れる気配はなく雲雀が

「綱吉?」

と声をかけても首を子供のように横に振り離れたくないと無言で主張していた。

そんな綱吉を見て雲雀は口角を上げて嬉しそうに綱吉を抱え上げると応接室を後に正門に向かうのであった。



−−−−−−

「・・じゅ、十代目?」
「ありゃ〜ツナのやつどうしたんだ?」

いつものように獄寺と山本が綱吉をを迎えに行くともう登校したと言われ慌てて学校に向かうと正門前には雲雀に姫抱きにされた綱吉がいた。

どうやら雲雀に無理やりというわけでもなく綱吉が離れないという風に感じ草壁と同じようにこの二人も困惑した。


「・・・こうでたか」
「リボーンさん!」

振り向けばいつの間にか山本の肩にリボーンが乗りチャオッスと挨拶した。

「坊主?いったいなんなんだ?」

ニヤリと笑うリボーンが語った事のあらましはこうだ。


−−−−−−

昨日、ディーノが香港に来ていたらしく少しの時間でもと綱吉の家に来た折に綱吉と雲雀のお付き合いを聞き

「いつの間に・・・」
「あっ、最近なんです」

幸せそうに笑う綱吉にディーノは

「・・・ライバルか」
「えっ?」

綱吉の頭をくしゃと交ぜると足早に立ち去ったのであった。

残された綱吉は

(ライバル?・・・あっディーノさんヒバリさんのことを・・)

顔面蒼白になった綱吉はどうしようどうしようと呟いていた。



−−−−−−

「・・・それって」

獄寺はすぐにライバルの意味が分かった。

「ま、そういうこった」

面白そうに笑うリボーンは綱吉に目を向けた。

ディーノのいうライバルとはツナを挟んだ雲雀がライバルという意味であった。
それを綱吉は自分に向けられた感情には気が付かず勘違いしていたのだ。

ディーノには絶対に雲雀を取られたくない。
でも自分に自信のない綱吉は言葉にすることが出来ずに抱き着いて離れないという行動にでたのであろう。


「雲雀はそのことを知ってるのか?」

山本はリボーンが事情を伝えたのかと聞くが、伝えてねぇぞとおかしそうに言う。

「ありゃなんだかわからんが役得と思ってるんだろう」



−−−−−−

(いつも人前で照れて手も握れない子が僕にこんなに抱き着いてくるなんて)
(何があったかわからないけど・・いいね)

終始ご機嫌に笑むという雲雀と今なお離れずに抱き着く綱吉に3人はバカップルだなと思いつつ遠く離れたディーノに

(((バカな奴だなぁ)))

と同情するのであった。

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