素晴らしき宝物
□Borage
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「ツナ、また寝不足か?」
「うん、まあね」
「またヒバリのヤローっスか?」
「えーと……あはは、」
大きなあくびを見られ、山本にも獄寺にもその原因を知られている事に綱吉は苦笑するしかなかった。
けれど、今回の寝不足の原因はいつものとは違っていた。
雲雀が関係しているのは変わりないが、綱吉が眠れないほど気になっていたのは雲雀言動だった。
せっかくリボーンが戦うと言ったのに、雲雀はそれを断るように帰ってしまった。
それを目的として綱吉の部屋に通っていたはずなのに。
「あいつも毎晩毎晩よくやるよなー」
「そ、そうだよね!毎日リボーンに会いにきてさ!」
「小僧に?いや、あいつは―…」
「山本?」
言葉を濁すように黙りこんだ山本はしばし考えこんで。
「ツナ、今日オレんちに泊まりにこないか?」
「え?いきなりどうしたの?」
「なんつーか、親睦を深めようつーか…明日はちょーど休みだし、いーだろ?」
突然ではあったが、特に断る理由もない。
「10代目!野球馬鹿の家に行くくらいなら、オレの家にぜひ!!」
「お、獄寺も来っか?」
「なんでオレがオメーの家に…!!」
「ご、獄寺君!?」
そうして、綱吉は獄寺と山本の家に泊まる事となった。