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□日本人なら・・・?
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「雲雀、お前ツナに好きだと言ったことがないって本当か?」
いつの間にか応接室に入り込んだ黒いスーツの少年が柔かななソファの上に座りコーヒーを催促しながら唐突にそんなことを聞くのを雲雀は不思議に思いながら自分もソファに腰かけた。
「ない」
ツナとお前は恋人同士かと思っていたが違うんだなと赤ん坊が言うのに眉が寄るのが自分でもわかる。
「何を言ってるの?あの子は僕のものだよ」
「あぁ。だから恋人じゃないんだろ?」
にやつく赤ん坊にイライラとしてきたので首を振って呆れたようにため息を落とす。
「日本人は言わなくてもわかるんだよ」
愛の言葉なんて不要だ。
態度で十分に示している。
第一イクとこまで行ってるのに今更。
外国人には日本人の情緒ってやつがわからないんだね。
小馬鹿にしたように笑い足を組みなおせば赤ん坊はニヤリと笑いそれこそ小馬鹿にしたように
「ツナはお前をセフレだと言っていたぞ?」
飲んでいたコーヒーを盛大に吹き出した。
汚ねぇなと赤ん坊は言いながら優雅にカップの中身を飲み干し夕べなそんな話をディーノと電話でしていたぞと続けた。
『えっ?恋人?誰ですか?ヒバリさん?違いますよ〜。オレ好きも嫌いも言われたことないし』
『う〜ん。セフレ・・ですかね?』
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