White Room

□突然の誘い
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「碧、ボーナス出たからどこか旅行にでも行かないか?」

『え?』

「碧の好きなところ言ってごらん?」






この日は久し振りに蓮の仕事が早く終わり、たまには外食でもしようと外で待ち合わせをした。
軽くセレクトショップ等を覗いたあとイタリアンレストランで食事をすることになった。


『ちょっと考えとく』

碧は少し考える素振りをして、定位置であるテーブルの隅のメモ帳に返答を書き、蓮に見えるよう差し出す。
テーブルの上を滑らせるように差し出されたメモ帳に目を落とし、くすりと笑うと蓮は「ゆっくり考えるといい」と言い、再び食事を始めた。








×××




翌日。
碧は明のマンションに居た。

「何よ?相談なんて珍しいじゃん?」

カフェラテを碧に差し出しながら明がニヤニヤと笑っている。
隣では瑠惟がPS3のコントローラーを握り、目は50インチの大きなテレビに向けられているが、「何かあったの?」と話を聞く耳は持っているようだ。



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