White Room

□兄弟
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「お前らって仲良いんだか悪いんだかわかんねぇな」

瑠惟のそんな発言に蓮が不思議そうな顔をする。

「これは碧が照れてるだけだよ?」

「あぁそう…;」

『ちなみに、』

瑠惟と蓮を無視して碧がまたペンを動かした。

『弟は今日からしばらくうちにいることになる』

「え?碧んちって1DKで狭いのに?」

『だから俺が蓮のとこに行くから』

「…」

蓮が無言になる。
が、すぐに笑顔になって「大歓迎だよ」と再び碧の後頭部を撫でた。


店内に携帯のバイブ音が響く。
碧の弟からの返信。
携帯を開くと小野 翔と名前が出ている。
碧はさっさと操作して返信を済ませた。


『近いからすぐ着くって』

心なしか碧の字が更に雑になっている。
この上ないほど苛々しているようだった。

「弟がそんな嫌い?」

碧は好き嫌いがハッキリしている。こんなにあからさまに態度が変わるのはそれだけ嫌いということで…

『あいつがイヤで家出た』

「あぁ、そうだったんだ…」

「俺は兄ちゃんに勧められたから一人暮らししてるのー」

空気を読まない明に溜め息をつきながら、瑠惟は「じゃあ今日は挨拶だけしたら僕らは帰るよ」こいつこんなだし…と明を小突く。


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