●小説●
□甘過ぎる甘さ…(ヒロ風)
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風『ん―ッひまだ―…』
ベットにゴロンと寝そべる。俺は今ヒロトの家に遊びにきている。
ヒロ『……んじゃ…楽しいこと。しようか』
───ギシッ
ヒロトは俺の身体の上に馬乗りしてきた。
ヒロトの膝は俺の太股の間にある。そしてだんだん上に動かしてきた。
──ビクッ
風『―ッん…ッ』
ヒロ『……クスッ…どうしたの?』
風『……ッ…なんでもッ…ッていうか今日はしないからな……』
ヒロトに背を向ける。下を見ればベット。見上げればヒロト。
ヒロ『………フーン…』
そう言うとヒロトは 背中をツツーッと指でなぞってきた。
──ピクッ
風『……ん…ッ』
不意にシーツを握り締めた。
ヒロ『ゲームしようよ…。背中になんか文字書くから当てみてよ……』
クスッと笑うヒロトの声が聞こえた。
風『は?…そんなゲームやるかッ……っていうかなんで服上げてッ…//』
ヒロ『そっちのがいいじゃん??』
風丸の雪の如く…白くて細い背中が露になった。
ヒロ『じゃあかくよ……』
風『……やめっ』
───ツツツ―…
風『……ッ……あッ…』
くっくく くすぐったい……っていうかなんか身体が変ッ……
───ツツ―…
風『〜〜〜ッあ』
ヒロ『──さぁ…なんてかいたでしょうか?』
風『……ッ……し,知らないッ…』
ヒロトの細くて長い指が 俺の背中を支配する。それだけなのに,俺は彼に犯されている感覚に襲われる。
───身体が熱く熱く疼く──
───俺──
風『……ヒッ…ロトォ…』
俺はヒロトを見つめる。ヒロトのエメラルドの瞳を…
ヒロ『……ネェ…瞳潤ませちゃって…顔火照らせちゃって…誘ってんの??』
ヒロトが頬を撫でる。
風『……ふ……指…なのにッ…指だけなのに……身体がおかしぃの……』
ヒロ『もっとおかしくしてあげる……??』
風『えっ?……やめっ……』
ヒロ『やめろっていわれるとやりたくなるもんだよね……』
───チュウ
風『……ひィ…あ』
ヒロトがうなじにキスをする。何度も何度も…
ヒロ『僕のものっていう印……沢山つけちゃった……』
風『……ハァ…ハァ』
───このままじゃ…ヒロトの思うツボ──
風『……ッ………ヒロト!…お腹すいた!…何か食べないか?……』
ヒロ『僕は…目の前にあるごちそう堪能してるからなぁ……』
不敵な笑みをみせ,したなめずりをする。
風『………ッ』
────ドキンッ
───あぁ─猫がしたなめずり─
ヒロ 『…クスッ…んじゃあ待ってて。アイス持ってきたげる…。』
風『……っていうか……なんでタオルで手首しばってんの!!!泣』
ヒロ『…はははっ黒笑』
────5分後
ヒロ『アイス持ってきたよ』
風『!!新作カップアイス!……これほどいてくれよ……食べられないじゃん……』
ヒロ『…誰も風丸くんにあげるなんていってないよ』
風『………!!?』
ヒロ『…僕が食べんの』
ヒロトがアイスを美味しそうに頬張る。
ヒロ『…うんっ!さすが新発売!このくちどけ具合が………最高だねっ』
そう言うといきなりのキス。口内にヒロトの舌が侵入してくる。俺はヒロトの舌から逃れようとするが呆気なく捕まってしまい,口内を犯される。アイスの甘味が口いっぱいに広がる。
風『(確かに美味しいな〜…)』
こんな状況でこんなときにそんな呑気なことを思う俺がいる。
隙を見抜いた瞬間…ヒロトがキスをしながらベットに押し倒す。
風『〜〜〜ふぁ…ん…』
──チュ──ピチャ─
キスの水音が厭らしくシンとした部屋に響く。
ヒロトの胸をドンドンと叩き,苦しくなってきた合図をした。合図をした数秒後 ようやく口を離してくれた。
ヒロ『…どう?美味しかったでしょ?』
風『……普通に食べたかったよ…』
ヒロ『……じゃあいい。はい。普通に食べなよ』
ヒロトはタオルで縛った手首をほどいてくれた。
ヒロトはそっぽをむいて機嫌が悪くなってしまった。少し憂いを帯びた感じの……
なんともいえない沈黙
ヒロ『───すきなコが前にいるのに…我慢なんてできないよ…』
──トクン
別にヒロトのキス…良かったのに。むしろもっと──
素直に。なりたいな
風丸は唇をキュッとかんだ。
ヒロ『……早く食べないと溶けちゃ…………!!』
俺は ヒロトの頬に軽く触れるだけのキスを落とす。ヒロトは頬を抑える。
恥ずかしくてどうしようもなかった。………けど少しでも素直になりたくて───
ヒロ『風…ッ…ま』
風『はっ…早く食べさせて…よ……くッ…口移しで…』
恥ずかしくて下を向いてしまった。