AKB48U

□マジにならなきゃ…
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『バレンタイン』


それは…私達、AKBにとって…
忙しい日だと思う。


誰かがバレンタインは戦争だとも言っていた気がする


あれ?誰だっけ?


というのも、AKB48はギネスに載る程メンバーが多い。


姉妹グループも増え、いつの間にか増えるメンバー、スタッフ…

此処の仕事が増え、横にも繋がりが出来き、日頃お世話になっているスタッフさんやメンバーに大量生産するからだ。


もはや、1日だけでは追い付かないこともあるくらい。


もう一度言うバレンタインは忙しい。



恋愛禁止のAKB48では…友チョコが主流。



勿論、乙女なたかみなこと私高橋みなみは母、弟、家族を巻き込んでチョコ作りをするんですが…


新しくNMB48が出来たりと、今年の量は多分…最大。


家族全員目の下にクマを作って、チョコが出来たのはバレンタイン当日の早朝だった。



「おはようございまぁーす」


誰よりも早く現場に付き挨拶がてらスタッフさんにチョコレートを配り終え、後はメンバーのみ。


チョコレートが苦手なメンバー、甘いものが嫌いなメンバーもいるので、シールを貼って分類…うん、今年も完璧だ。


「おはよー」



ぞろぞろと麻里子様を筆頭に楽屋にメンバーが入って来る。



「おはよーッス」



「たかみなさん、おはようございます」


「おはよ、みなみー」


「たかみなおはっー」


楽屋に入って来たのは…あきちゃ、麻里子様、にゃんにゃん、もっちぃ、あっさんとその他いろいろ。



朝早いのでどこかあっちゃんは不機嫌なご様子。


一方のもっちぃと麻里子様はハイテンションだ。


あきちゃ、にゃんにゃんもいつもより機嫌がいい。


「たかみな、篠田に渡すものがあるでしょー」


「ふぇっ?」


「たかみなさん!私に渡すものがあるんですよねぇ…?」


「たかみなさんー」


麻里子様が私の顔をニヤニヤと覗き込んで言うと、麻里子様の腕を掴んで引き離すもっちぃ、あきちゃがニコニコと笑っている。


「チョコレート?」



「「うん」」



見事にハモる3人。


「たかみな!」


「「たかみなさん!」」


3人に続き、はるごん、なかやん、クリス…


「たかみなー」


うっくりしていたにゃんにゃん、それまで傍観していたともちんまで…


「もちろん、みんなにもあるッスよぉ〜♪300個は作ったもんね!!」


Vサインを作ると、何故かみんなしらけた顔でブーイング。



え?なんで?


高橋…変なこと言った?



「どうせ義理でしょ」


「大量生産でしょ」


「みんな義理か…」


私の言葉にみんなズーンと落ち込み、明後日の方向を見始めた。


「しゃあああ〜みんなおはよおおおぉーッ!!」



そんな重い空気の中、意気揚々と入って来たのは優子だった。


「うぇ?あれ?」


「おはよ」


「おはよう」


「おはよー」


麻里子様、ともちん、にゃんにゃんが優子に気付き挨拶する。

優子はキョロキョロと見渡して私の隣に自然に座る。


「みんなどしたの?あ、聞いてよさっきさぁ〜たかみなからほんめ…「ぬあああぁぁ〜〜ッ」


優子の口を急いで塞いだけど…

…もう遅かった。



優子の言葉にみんなはバッと優子に振り向き、一斉に集まる視線。


「あれ?」


「優子(さん)ーーッ」


楽屋は阿鼻叫喚。


「ブルータス、お前もか…」


隣にいたもっちぃがボソッと呟いて…


優子はみんなに揉みくちゃにされました。



「ま、マジすっか…」


「マジにならなきゃチョコは貰えねぇぜ」

「マジ」に反応した敦子がマジになり、更に楽屋はカオスと化して…さやかが現れるまで大変だったことは言うまでもない。


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