AKB48

□眠り姫にマジでキスする5秒前!
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私、高橋みなみの親友兼恋人である前田敦子は誤解されやすいんだと…私は思う。

例えば、自分より下のメンバーに冷たくあたっただとか、台詞覚えて来ないだとか、態度悪いとか…。

実は今日の晩ご飯何かな?
さんまかな?

とか真顔で考えてるだけだったりとかする。

国民的アイドルは忙しい。

そんな自分もそのアイドルの一員なんだけども。

敦子はそのトップにいる存在で。

毎日多忙で寝る暇もないくらい忙しい。

だから、せめてうちといる時だけは自然でいて欲しいと思ってる。

うちの肩に寄りかかって顔を埋めて、規則的な息遣いをしてる。

『…眠い』

それだけ言って、のび太くんもマジびっくりの速さで眠ってしまった。

それだけ疲れてたんだと思う。
目の下に大きな隈を作っていた。
二重だからギョロってしててマジ怖いくらいだった。

多分、今やってるドラマの台詞を覚えていたんだと思う。

うちは人に努力している姿を見せない。なんか特別らしい。

本当は努力家なんだよね。


改めてまじまじと敦子の寝顔を見ていると、マジ可愛いなぁ…綺麗だなぁ、日本人形さんみたいって思った。

肌なんて雪みたいに白いし、大福みたいにもっちもっちでハリがある。

睫毛なんかバシバシ長い。

ぽってりとしたピンクの唇とか、マジでキスする5秒前田!なんつぅって。

って…落ち着け!みなみ!


ここは移動中の車内、みんな疲れてて起きてるのは運転手のおっちゃんと私だけ。

オンリー私!


いや、待てよ?


コレってもしかして…マジでちゅーする大チャンス?


ドキドキ


バクバク


今にも心臓が口から飛び出そうなくらい高鳴っている。

ちょっとちゅーするだけならいいんじゃね?やっちまえよ!

ダメ、ダメよ!みなみ!


と頭の中で天使と悪魔が囁く。
魔が差すってこーゆうこと?

敦子の無防備な寝顔を見てたら、こうなんつーの?

ドキドキ?ムラムラ?ドキがムネムネ?

欲情してくるというか…

キョロキョロと周りを見渡す。

だ、誰も見てないよね?


少しくらいいいよね?


みなみ、いっきまーす!

アムロ宜しくチャンスは今とばかりに寝ている敦子に顔を近付ける。

ターゲットの敦子のぷるぷる唇まで後数センチという所で、寝ていたと思っていた敦子の瞳がクワッて見開かれて、両手が私の頬に伸びてきた。

「たかみな」

ニッコリと敦子満面の笑み。

気付いたらぶっちゅーと濃厚なディープキスを一発ぶちかまされてました。

え?なんで?

敦子狸寝入り?

「んっー…ごっちそうさまっ」

と語尾にハートが付きそうな勢いでニッコリ笑顔。

黒い天使の微笑みでした。
あはは…

私はというと…何が起きたのかイマイチ把握出来ず、目をパチクリしていました。

「い、いつから…」

「最初からだよ。たかみなの百面相面白かったー♪吹き出すとこだったし」

「ま…マジすっか?」

「マジだよ。私のマジはたかみなの為にある!」

「お…終わった…みなみ死亡のお知らせ…」

「お仕置きが必要みたいだね?みーなみ♪」

「い、いやああああああー!」


神様、ガチ死亡フラグです。


その後、ホテルでお仕置きされました。

やっぱり、敦子は悪魔です。鬼です。


でも大好きな私はアホです。




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