その他
□いっしょに。
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「私の歌が好き?」
「はい!」
「そっか。ありがとな」
悪魔の格好をした女の子は天使のように微笑んだ。
彼女の名前はユイ。
私の歌が好きだという。
陽動作戦がある時、色々と手伝ってくれて…いい子だと思う。
「ユイも音楽やるのか?」
「はい!ストリートライブもして、結構ファンもいるんですよ」
「そうか…一緒にバンドやれるといいな。リズムギターなら開いてるぞ?」
「別に私1人でも大丈夫だが…」
「あーひさ子さんがヤキモチ妬いてるー」
「私1人で大丈夫だって感じだねー」
関根達がひさ子をからかう。ひさ子の顔は真っ赤だ。
「なんだ妬いてるのかひさ子?」
「んな訳ないだろっ」
「そうか」
「私なんてまだ全然ですよっ」
ユイは遠慮したけど、私はユイとバンドがしたいと思った。
その時はユイにコーラスをやって貰おう。
楽しみだな。
「ユイ…」
最後の歌を歌い終えた私はユイの名前を呼んだ。
後は頼んだぞ、ユイ…
一緒にバンド出来なくてごめんな…
大好きだよ。